源義家が洪水除けを祈願、江戸の材木問屋街に鎮座する千住大橋の神
[住所]東京都荒川区南千住6-70
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南千住熊野神社(みなみせんじゅくまのじんじゃ)は、東京都荒川区南千住にある神社。当社の入り口には鍵がかかっていて入れない。御朱印の有無は不明。現在は素盞雄神社の兼務神社である。

創建は永承5年(1050年)、源義家の勧請によると伝えられる。義家が奥州の阿部氏討伐の折、この川の洪水に見舞われ、紀州熊野権現(熊野三山)の神幣を取りだし祈願したところ、軍兵を渡すことができたことによるという。

大橋を荒川(現 隅田川)にかける時、奉行伊奈備前守は当社に成就を祈願し、文禄3年(1594年)の橋の完成にあたり、その残材で社殿の修理を行なった。その当時の棟札が現存し、以後、大橋のかけかえごとの祈願と社殿修理が慣例となった。

荒川は隅田川の氾濫を防ぐために人工に造られた川で、この大橋は現在の千住大橋であるが、現在は鉄橋となっており、この慣行がどのようになっていくのかが心配されている。

また、このあたりは材木、雑穀などの問屋が立ち並んで川岸とよばれ、陸路奥州道中と交差して川越夜舟が行きかい、秩父・川越からの物資の集散地として賑わった。『江戸名所図会』にも当社のことが記載されている。

なお、千住大橋と当社は松尾芭蕉の『奥の細道』の旅のスタート地点でもある。

【ご利益】
水難除け、木材・建築の守護神
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