三島神社とも呼ばれる大ケヤキや元禄期の絵馬、6月にじんじん祭り
[住所]富山県黒部市三日市1036
[電話]0765-52-0673

八心大市比古神社(やごころおおいちひこじんじゃ)は、富山県黒部市にある神社。『延喜式神名帳』にある「八心大市比古神社(越中国・新川郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では県社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

明治時代までは「三島大明神」と呼ばれており、明治時代に現社名となったが、現在でも三島神社と呼ばれている。大山祇神少彦名神軻遇突智神を主祭神とし、合祀神として天照皇大神を祀る。

創建については諸説あり、孝謙天皇(在位:749年-758年)の御代に勧請されたとも、東方の嘉例沢村(現 黒部市嘉例沢)の山頂から御幣が飛んできて三日市に留まり、それを土地の人々が祀ったところ、3体の神像が出現したので「三島大明神」と称して信仰したとも伝わる。

「三島大明神」という名の由来については、鎌倉時代に佐野源左衛門が伊豆の三嶋神社(現 三嶋大社)を崇敬し、その桜の枝を取り寄せて当社境内の木に接木したことによるという伝承もある。当社の神紋は「桜井桜」と呼ばれる桜の紋である。

元は現在地より北約500メートルの地に鎮座していたが、天正8年(1580年)に現在地に遷座した。

慶長元年(1596年)、獅子頭を奉持して家々を回り、家内安全・無病息災を祈った「御獅子頭御入之家」の古文書や寛文4年(1664年)に寄進された鰐口、元禄2年(1689年)に奉納された鶏の絵馬「元禄二年銘鶏之図絵馬」が残されている。

明治6年(1873年)に県社に列格し、大正14年(1925年)6月24日、三日市周辺にある神社を合祀。昭和17年(1942年)、木曽帝室御料材払下げの檜を使用した現在の社殿が完成した。

境内は市指定史跡となっている。かつては広大な境内を有していたが、分断され、現在は当社の飛地境内にある「桜井の化藤」「三島の大ケヤキ」が市指定の天然記念物。

5月5日が春季例大祭、10月4日が秋季例大祭。6月24日から26日までの3日間、じんじん祭りが行われる。神主が家や田畑の地神(じんじん様)の散在を恐れて、大正14年(1925年)6月24日に大ケヤキの根元に塚を作って祀ったことが始まりだという。

【ご利益】
家内安全、病気平癒、火防など
八心大市比古神社 - 三島神社とも呼ばれる大ケヤキや元禄期の絵馬、6月にじんじん祭り
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