トヨッキーのモデル、徳川家康も参観した奇祭鬼祭が有名な伊勢神領
[住所]愛知県豊橋市八町通3-17
[電話]0532-52-5257

安久美神戸神明社(あくみかんべしんめいしゃ)は、愛知県豊橋市八町通にある神社。近代社格では県社。神明神社の一つであり、豊橋神明社(とよはししんめいしゃ)とも。また、飽海神社とも。参拝すれば、御朱印を頂ける。

主祭神は天照皇大神仲哀天皇神功皇后応神天皇火産霊神武甕槌神経津主神菅原道真命を配祀する。

境内社に外宮社(豊受比売神)、高宮社(伊吹戸主神)、伊雑社(玉柱屋比売命・伊佐波止美命)、三峯社(伊佐那岐命伊佐那美命)、猿田彦社(猿田彦命)、稲荷社(宇迦御魂命)、御霊社がある。

天慶2年(939年)11月、平将門の乱が勃発。京の朝廷は、参議の大伴保平を勅使として伊勢の神宮(伊勢神宮)へ派遣し、関東平定を祈願した。

この霊験のおかげか、翌年2月に関東の承平天慶の乱は平定。天慶3年(940年)、関東鎮圧を喜んだ時の朱雀天皇は、三河国渥美郡北端である豊川左岸の安久美(飽海)荘(現 豊橋市中心部)を伊勢神宮に寄進した。

そのため、この地は安久美神戸(あくみかんべ)という名の神領、新神戸(しんかんべ)となる。

伊勢神宮祭主大中臣頼基の庶流・大中臣基守が磯部氏、川野氏、清水氏らを率いて伊勢国より来訪、この新神戸の屋代として創建されたのが当社である。

永正2年(1505年)、牧野古白(成時。?-1506年)によって今橋城(後の吉田城。豊橋市今橋町)が築城されるが、歴代三河吉田城主は当社を厚く尊崇した。

また、三河国を平定し後に征夷大将軍となった徳川家康も、後述する当社の鬼祭を見物したとされる。神君の朱印をもって30石の社領を献じ、代々の征夷大将軍がこれを継承した。

例祭は2月10日・11日で、天下の奇祭「鬼祭」(おにまつり)が有名。「豊橋神明社の鬼祭」として、国の重要無形民俗文化財に指定されている。

そのメインの天狗と鬼のからかいは平安時代から舞われていたユーモラスな有名な田楽であり、本来大晦日に行う年越しの神事だった。

昭和43年(1968年)からは、建国記念の日で祝日の2月11日を本祭として、その前日とともに祭礼日としている。

現在の祭礼の赤鬼と天狗の御面は、昭和15年(1940年)に神社創建1000年と皇紀2600年を祝って制作されたもの。それ以前には、今川義元が寄進したものが使われていた。

豊橋三大祭の一つ「鬼祭り」で、この赤鬼をモデルに豊橋市役所で作ったマスコットがトヨッキーである。

近世から近代にかけて建築された本殿・幣殿及び拝殿・神楽殿・神庫・手水舎の5棟が国の登録有形文化財に登録されている。

【ご利益】
開運招福、厄災除け、五穀豊穣・商売繁盛(公式HP
安久美神戸神明社 - トヨッキーのモデル、徳川家康も参観した奇祭鬼祭が有名な伊勢神領
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安久美神戸神明社の御朱印