成務期創建の郡山総鎮守、9月下旬の例大祭は江戸中期以来の神輿の渡御
[住所]福島県郡山市清水台1-6-23
[電話]024-932-1145

安積国造神社(あさかくにつこじんじゃ)は、福島県郡山市にある神社。近代社格では県社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

安積国開祖の宗廟、郡山総鎮守。御祭神は、和久産巣日神・天湯津彦命・比止禰命(ひとねのみこと)・誉田別命倉稲魂命

天湯津彦命の10世孫となる比止禰命は、第13代成務天皇5年、勅命により安積(あさか)国造に任ぜられ、安芸国から当地へ赴任した。

安積の国を開くにあたり、赤木山(現 赤木町)に社稷の神として和久産巣日神、天湯津彦命を奉斎したのが当社の起源となる。

比止禰命は、国郡の範囲を定め、四方八丁の稲城(いなき)を築いたという。また、未開の荒野を開き、田園を拓き、農桑牧畜の業を奨励、善政を敷いたと伝わる。

安積国は現在の郡山市及び旧安達田村両郡にあたる領域。第20代安康天皇2年、比止禰命は、赤木山の社に合祀され、その際に国造神社と号した。

延暦年間(782年-806年)、坂上田村麻呂は東征の際、当社に宇佐八幡大神を合祀し、軍旗と弓矢を奉納したという。

永承年間(1046年-1053年)、源頼義は、東征に際して当社に戦勝祈願し「幕内」の地名を付けた。寛治元年(1087年)には源義家が東征の際に神領を寄進している。

天和3年(1683年)、八幡大神が赤木山から、稲荷大神が中世領主の安積伊東氏古城内から現在の清水台の鎮座地に奉遷され、八幡宮、稲荷大明神として崇敬された。

明治5年(1872年)、赤木山に鎮座していた当社が、八幡・稲荷の鎮座する清水台へ奉遷され、三社を総称して安積国造神社と号した。県社に列格。

古来郡山の総鎮守として尊崇され、小栗忠順や吉田松陰らの師にあたる安積艮斎は第55代宮司安藤親重の三男で、当社地が生誕地となる。現在は敷地内に銅像や記念館がある。

9月27日-29日が例祭。秋季例大祭で、明和2年(1765年)より続く神輿渡御が行われる。28日夜には17の山車が八幡ばやしを奏で、29日夜には、本神輿3基と35の町神輿が出て賑わう。

【ご利益】
五穀豊穣・商売繁盛、家内安全、厄災除け、勝運(公式HP
安積国造神社 - 成務期創建の郡山総鎮守、9月下旬の例大祭は江戸中期以来の神輿の渡御
【関連記事】
福島県の旧県社 | 府県社とは? - 旧県社(縣社)・旧府社、その都道府県の中で有力な神社
福島県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、福島県に鎮座している神社の一覧
安積国造神社の御朱印