6世紀まで畿内随一の名社、重文の中世期社殿群が残る「航空祖神」
[住所]奈良県大和郡山市矢田町矢田965
[電話]0743-52-7313

矢田坐久志玉比古神社(やたにいますくしたまひこじんじゃ)は、奈良県大和郡山市矢田町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「矢田坐久志玉比古神社(大和国・添下郡)」に比定される式内社(大社)。近代社格では県社

あじさいで有名な矢田寺金剛山寺の東1キロにある。通称は、「矢田の大宮さん」。御祭神は櫛玉饒速日神とその妻である御炊屋姫神

創建時期は不詳だが、『先代旧事本紀』によれば、御祭神が降臨の際に天磐船から3本の矢を放つが、当社はその二の矢が落ちた場所に鎮座する。境内には二之矢塚が残る。

そのため、「航空祖神」の神社としても知られ、楼門には中島飛行機製の陸軍九一戦闘機のプロペラが奉納されており、毎年9月20日には航空祭が行われる。

なお、葛木二上神社には、二上山そのものが地下から盛り上がり、これを天磐船と称したとの伝承もあり、当社伝承との関連が指摘される場合がある。

創建以来、6世紀前半まで、当地方最大の古社、畿内随一の名社として栄え、社殿は宏壮美麗を極めたという。中世以降、仏法の隆盛と神裔である物部氏の四散などにより、社運は衰退。

しかし、一間社春日造り檜皮葺きの本殿は南北朝時代、同じく末社の八幡神社社殿は室町時代のものとされ、ともに国の重要文化財に指定されている。中世の社殿群が残る、往時の格調高さをうかがわせる。

例祭は10月10日。特殊神事として網掛祭が1月8日、筒粥占祭が2月1日(2月第1日曜日)に斎行される。

綱掛祭では、雄龍雌龍になぞらえた二本の太い綱を用意し、御神前参道で氏子により一本の大しめ縄になり、鳥居前に運ばれ架設される。

【ご利益】
航空業界の守護神、諸願成就、開運招福
矢田坐久志玉比古神社 - 6世紀まで畿内随一の名社、重文の中世期社殿群が残る「航空祖神」
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矢田坐久志玉比古神社の御朱印