平安中期創建、茨城日立以北唯一の旧県社、延命図られる樹齢1000年の爺杉
安良川八幡宮(茨城県高萩市安良川1173)
[住所]茨城県高萩市安良川1173
[電話]0293-22-3611

安良川八幡宮(やすらがわはちまんぐう)は、茨城県高萩市にある神社。近代社格では県社。正式には八幡宮。「はちまんさま」として親しまれている。御祭神は、神功皇后(息長帯比賣命)・応神天皇(誉田別命)・日女大神。参拝すれば、御朱印を頂ける。

平安時代中期、第65代花山天皇の御宇、藤原左京太夫が勅宣を奉り、寛和元年(985年)、京の石清水八幡宮の御分霊を奉遷したのが創祀。

1000年を超す歴史があり、明治14年(1881年)には郷社に列し、昭和13年(1938年)には県社に昇格。日立市以北(旧多賀郡)で唯一の県社となり、近郷の総鎮守として崇敬され続けている。

江戸時代、水戸藩の寺社改革「八幡潰し」では藩内105社の八幡社のうち101社が取り潰しとなったが、当社は、水戸八幡宮馬場八幡宮(常陸太田市)、若宮八幡宮(常陸太田市)とともに存続した4社のうちの一社。

本殿は、元禄年間(1688年-1704年)の建造で、平成18年(2006年)に解体復元された。平成18年には拝殿の改築も行われている。

御神木として樹齢1000年とも言われる爺杉がある。高さ42メートル、幹回り約10メートルと県内第一の巨古木であり、「安良川の爺スギ」として、国の天然記念物に指定されている。

近年、落雷が主因と考えられる樹勢の衰えが激しく、根元が大きく空洞化し、幹の5分の1しか生きていないことがわかった。

このまま枯死が進むのを放置しておくと、倒木などで本殿・拝殿や参拝者に被害が及ぶ可能性があったので、国・県・市によって幹の先端部10メートルの切除が行われた。

現在の爺杉は、倒木を防ぐために幹の三方にワイヤを張って固定されている。

特殊神事として、7年に1度、例祭において浜の宮(最初の鎮座地)へ神幸し、塩垢籬の神事がある。

境内社には、高良神社・大杉神社・恵美須神社・淡島神社・熊野神社・素鵞神社・障神社・鷺森神社・山神社・多賀神社・天満宮・秋葉神社、稲荷神社などがある。

【ご利益】
平安安寧、厄災除け、諸願成就
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安良川八幡宮の御朱印