弘前藩祖と歴代きっての名君を祀る、江戸期の吉川神道流の社殿群が重文指定
[住所]青森県弘前市高岡神馬野87
[電話]0172-83-2465

高照神社(たかてるじんじゃ)は、青森県弘前市にある神社。近代社格では県社。宝永7年(1710年)に卒去した弘前藩4代藩主の津軽信政の廟所に起源を持つ。参拝すれば、御朱印を頂ける。

5代藩主信寿が信政の遺言に則り、正徳元年(1711年)に吉川従足を斎主とする神葬祭を斎行して廟所を営んだ。その翌年(1712年)に本殿を造営して信政の神霊を遷祀した。享保15年(1730年)に現社号を称した。

藩政時代を通じて、岩木山神社とともに、津軽氏歴代の崇敬社だった。例祭は旧暦7月21日。

津軽氏が本姓藤原氏を称したため、明治4年(1871年)に春日4神を勧請し、明治10年(1877年)に藩祖津軽為信を配祀、明治13年(1880年)に県社に列した。

御祭神は、津軽信政命・津軽為信命・武甕槌神天児屋根命伊波比主神・比売神。

本殿から鳥居までの主要建造物が東西軸上に配され、これは吉川神道に基づく独特な社殿構成で、全国的にもあまり類例がないものとされる。

社殿の造営時期は大きく正徳期(1711年-1716年)・宝暦期(1751年-1764年)・文化期(1804年-1818年)に別れるが、地方的特色を備えるとともに各時期の造形をよく現している。

近世における神社建築の展開の一端を示すものとして高く評価されており、本殿、中門、東西軒廊、拝殿及び幣殿など8棟2基が国の重要文化財に指定されている。

他に、平安時代末期から鎌倉時代初期の作で、為信が豊臣秀吉から拝領し、12代承昭が寄進した太刀と、鎌倉時代中期から末期にかけての作で、4代信政が佩用していたものを、5代信寿が寄進した太刀が重要文化財に指定されている。

軽信政着用具足1領、刀剣類11口、奉納額絵馬54枚などが県や市の文化財に指定されており、境内にあるしだれざくら、ウラジロモミジ、サワラは市の天然記念物。

【ご利益】
子孫繁栄、諸願成就
高照神社 - 津軽藩祖と歴代きっての名君を祀る、江戸期の吉川神道流の社殿群が重文指定
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高照神社の御朱印