豊臣系大名の雄・池田氏が幕府への恭順を示した旧樗谿神社、社殿は重文
[住所]鳥取県鳥取市上町87
[電話]0857-22-6398

鳥取東照宮(とっとりとうしょうぐう)は、鳥取県鳥取市にある神社。近代社格では県社。徳川家康を祀る東照宮の一つで、全国東照宮連合会に加盟している。参拝すれば、御朱印を頂ける。

江戸時代に創建された際は因幡東照宮(いなばとうしょうぐう)と称され、明治7年(1874年)に樗谿神社(おうちだにじんじゃ)と改称、平成23年(2011年)に現社号に再度改称した。旧樗谿神社とも呼ばれる。

鳥取藩初代藩主池田光仲によって造営された。光仲はわずか3歳で藩主となり、慶安元年12月(1649年)に藩主となって16年目にして初のお国入りを果たした。

この際、藩主としての威厳を示すため、幕府に願い出て鳥取城下への東照宮勧進を許可された。

光仲の父・池田忠雄の生母は徳川家康の次女・督姫で、光仲自身は家康の曾孫となる。かつては豊臣系大名の雄として知られた池田氏が幕府への恭順の意を示すための勧進となった。

慶安3年(1650年)に創建される。御祭神は、主祭神として東照大権現を祀る。明治7年の改称時に県社に列格するが、この際、池田忠継・池田忠雄・池田光仲を合祀。

忠継は光仲の伯父にあたる。明治11年(1878年)に最後の藩主である池田慶徳を合祀する。

本殿、唐門、拝殿および幣殿はいずれも創建時のもので、江戸初期の建築。本殿は桁行三間、梁間二間、一重、入母屋造、向拝一間、檜皮葺。扉上の桁には鷹の彫刻があり、左甚五郎の作と伝わる。すべて国の重要文化財に指定されている。

信濃大掾藤原忠国玉纏太刀式の太刀拵、信濃大掾藤原忠国第一太刀式の太刀拵、信濃大掾藤原忠国錺剣(飾太刀)拵、伯耆国倉吉住人播磨大掾藤原正綱と、狩野探幽作の三十六歌仙額が伝わり、県指定保護文化財。

神社参道は樗谿公園となっており市民の憩いの場となっている。鳥居前には鳥取市歴史博物館「やまびこ館」がある。また、参道脇の池などは市街地では珍しいホタルの名所となっている。

10月に秋祭があり、楽座楽市と呼ばれる一連のイベントが行われる。

【ご利益】
勝運、武運長久、家内安全、子孫繁栄
鳥取東照宮 - 豊臣系大名の雄・池田氏が幕府への恭順を示した旧樗谿神社、社殿は重文
【関連記事】
東照宮とは? - 薨去400年の東照大権現たる徳川家康を祀る、全国100社以上が現存する神社
鳥取県の旧県社 | 府県社とは? - 旧県社(縣社)・旧府社、その都道府県の中で有力な神社
鳥取県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、鳥取県に鎮座している神社の一覧
鳥取東照宮の御朱印