香橘神社・戸渡嶋神社らを合祀して昭和創建、トンテントン祭りと製菓の神
[住所]佐賀県伊万里市立花町83
[電話]0955-23-2093

伊萬里神社(いまりじんじゃ)は、佐賀県伊万里市立花町にある神社。近代社格で県社だった香橘神社(こうきつじんじゃ)と、戸渡嶋神社(ととしまじんじゃ)、岩栗神社(いわくりじんじゃ)が合祀され、昭和37年(1962年)に創建された。参拝すれば、御朱印を頂ける。

香橘神社の社伝によれば、第11代垂仁天皇の代に天皇の命で常世の国から不老長寿の妙薬と称された非時香菓(ときじくのかぐのこのみ、橘)を持ち帰った田道間守命『古事記』該当部分)。

その帰途、田道間守命がこの地に非時香菓を一株植えたことから、日本における橘の初渡来地として「橘の宮」と称されたことが始まりと言われている。現在も「香橘の宮」などとも。

そのことから、田道間守命を祀る中嶋神社が境内社として本殿近くに合祀されている。全国的にも珍しいお菓子の神様として崇敬されている。

また、お菓子つながりで、伊万里出身の森永製菓創業者である製菓王・森永太一郎の胸像が境内に建立されている。境内には他に、旧戸渡嶋神社及び岩栗神社の鳥居などがある。

香橘神社は、楠木正成の祖とされる橘諸兄を主神とする。また、戸渡嶋神社は玄界灘で遭難した足利尊氏の船を暴風から救った神とされる。南北朝時代の双方の陣営にゆかりがあり、下記の喧嘩祭りにもつながっていく。

例祭は7月19日で橘祭。10月22日-24日には御神幸祭、おくんちとして、日本三大喧嘩祭りの一つである伊万里トンテントン祭りが行われる。

もとは五穀豊穣を祈願する香橘神社(南朝:楠木正成)と、漁を祈願する戸渡嶋神社(北朝:足利尊氏)の祭礼争いが発端ともいわれる。

御輿と団車が市内各所で激しくぶつかり合う勇壮さが特徴。平成になって事故が起きて死者が出ることもあったが、伝統的な祭典として今も脈々と続けられている。

【ご利益】
五穀豊穣、大漁満足、水難除け、製菓の守護神
伊萬里神社 - 香橘神社・戸渡嶋神社らを合祀して昭和創建、トンテントン祭りと製菓の神
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伊萬里神社の御朱印