式内二社からなる、8月第1日曜の天下の奇祭・石取祭で知られる「春日さん」
[住所]三重県桑名市本町46
[電話]0594-22-1913

桑名宗社(くわなそうじゃ)は、三重県桑名市本町にある神社。近代社格では県社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

桑名神社(三崎大明神)と中臣神社(春日大明神)の両社からなる。当社そのものが「春日神社」「春日さん」と呼ばれる。

桑名神社(くわなじんじゃ)は、『延喜式神名帳』にある「桑名神社(伊勢国・桑名郡)」に比定される式内社(小社)。

御祭神は天照大御神の第三御子である天津彦根命と、その御子である天久々斯比乃神の二柱。

天久々斯比乃命は桑名首(上代桑名の豪族)の祖神で、桑名の開祖。当社が桑名の総鎮守社と呼ばれる所以でもある。例祭は8月17日で、前日が前期桑名祭。

中臣神社は、やはり『延喜式神名帳』にある「中臣神社(伊勢国・桑名郡)」に比定される式内社(小社)。御祭神は天日別命で、伊勢国造の遠祖。

神護景雲3年(769年)に常陸国鹿島社より建御雷の御神霊が通過した地に祀られた。もとは山上にあったが、正応2年(1289年)に桑名神社の境内に遷座した。

永仁4年(1296年)に奈良春日大社から春日四柱神(建御雷神・斎主神天児屋根命・比売神)を勧請合祀してからは「春日さん」と呼ばれた。例祭は9月18日で、前日が後期桑名祭。

織田信長・徳川家康などより神領の寄進を受け、本田忠勝・松平定綱などの歴代桑名城主からも篤く崇敬された。

明治になってからも元年(1868年)の東京への御幸、2年(1869年)の東京遷都と、ともに天皇・勅使が宿泊した。

昭和20年(1945年)の戦災で社殿は全て消失。その後順次復興した。境内には、楼門(随神門)、青銅鳥居(春日神社の青銅鳥居)などがある。

毎年7月末(8月第1日曜日)に行われる石取御神事(石採御神事)が、天下の奇祭として有名。「桑名石取祭の祭車行事」として、国の重要無形民俗文化財に指定されている。

なお、式内社「中臣神社」は当社の比定が有力だが、北桑名総社北桑名神社が合祀した神社を式内社「中臣神社」に比定する見解もある。

【ご利益】
子孫繁栄・事業繁栄・厄除開運など(公式HP
桑名宗社 - 式内二社からなる、8月第1日曜の天下の奇祭・石取祭で知られる「春日さん」
【関連記事】
重要無形民俗文化財「桑名石取祭の祭車行事」 - 石取という行事から祭礼へ展開
三重県の旧県社 | 府県社とは? - 旧県社(縣社)・旧府社、その都道府県の中で有力な神社
三重県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、三重県に鎮座している神社の一覧
桑名宗社の御朱印