奈良期創建の瀬戸の産土神、瀬戸物の陶祖を祀る境内社と陶祖祭
[住所]愛知県瀬戸市深川町11
[電話]0561-82-2764

深川神社(ふかがわじんじゃ)は、愛知県瀬戸市深川町にある神社。『延喜式神名帳』にある「深川神社(尾張国・山田郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では県社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

瀬戸の産土神。創建は奈良時代の宝亀2年(771年)、天津神を勧請した。境内には横穴式の円墳がある。6世紀のものとされ、その頃から祭祀が行われていたと思われる。

御祭神は天之忍穂耳命天之菩卑能命天津日子根命活津日子根命能野久須毘命多紀理毘売命多岐都比売命市寸嶋比売命

宗像三女神を含む五男三女神で、『尾張誌』によると、「深川神社。瀬戸村にありて、今は、八王子の社ともうす。祭神は、五男三女の神なり」とある。かつては八王子社と呼ばれていたことが分かる。

現在の本殿は江戸時代の文化年間(1804年-1818年)の建築で、諏訪の立川和四郎の作。市の有形文化財。

織田信長が鷹狩の際に参拝した際、美濃の斎藤龍興の刺客に襲われそうになったが、宮司の機転で難を逃れ、その御礼に75石の供米を賜ったという。

文政7年(1824年)、瀬戸の陶祖・加藤景正(四郎左衛門、藤四郎)の偉業を称え、陶彦社(すえひこのやしろ、陶彦神社)が創建され、現在は当社の境内社となっている。

鳥居は一の鳥居(参道入口)、二の鳥居(境内入口)、三の鳥居(拝殿前)の三基で構成され、このうち一の鳥居は大正4年(1915年)に建立されたものが倒壊の危険のため平成12年(2000年)に撤去されたが、その後、平成26年(2014年)に再建された。

鎌倉時代の作である陶製狛犬は、陶祖藤四郎の手によるもので、日本最古の陶製狛犬。国の重要文化財。室町時代の永享年間(1429年-1441年)の作である梵鐘や、織部燈籠がある。いずれも市有形文化財。

例祭は10月15日。4月第3日曜日に陶祖藤四郎を遺徳を偲ぶ陶祖祭・せと陶祖まつりがある。市内の会場で瀬戸焼の廉売市が開かれる。1月5日が初えびす祭。

【ご利益】
家内安全、厄災除け(公式HP
深川神社(瀬戸市) - 奈良期創建の瀬戸の産土神、瀬戸物の陶祖を祀る境内社と陶祖祭
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深川神社(瀬戸市)の御朱印