アテルイ降伏直後の創建、源義家の杉や太刀洗川、火防祭が有名
[住所]岩手県奥州市水沢区日高小路13
[電話]0197-23-4021

日高神社(ひたかじんじゃ)は、岩手県奥州市水沢区にある神社。近代社格では郷社。妙見菩薩を祀る宮として「日高妙見」や「日高妙見神社」とも呼ばれている。参拝すれば、御朱印を頂ける。

名称には諸説あり、この地が古来より日高見国と呼ばれ、日高見国勢力の中心地であったことや、前九年の役(1051年-1062年)の折に源頼義が祈祷したところ、雨が急に止み日が高く昇り、未の刻(午後2時ごろ)に安倍貞任を討ったことにちなむとされる。

御祭神は、天之御中主神火産霊神大年神御年神若年神水波乃売神大国主神倉稲魂神の8柱を祀る。天之御中主神が妙見菩薩。

弘仁元年(810年)に第52代嵯峨天皇の勅命によりこの地に勧請して創建。この地の首魁アテルイが降伏し、延暦21年(802年)に胆沢城が坂上田村麻呂によって造営されてから8年後のこと。

征夷大将軍源頼義・義家父子が前九年の役と後三年の役(1083年-1087年)で戦勝祈願に訪れたと伝えられており、伊沢氏(後の留守氏)を始めとする東北鎮護の国司、奥州藤原氏、伊達氏などから崇敬を受けた。

嘉応2年(1170年)には藤原秀衡が再造。慶長年間(1596年-1615年)には伊達政宗が再興し、社領の寄進と社殿の造営を行い、参拝の記録も残る。寛永9年(1632年)、現社殿を初代水沢城主留守宗利(伊達宗利)が改築した。国の重要文化財。

明治2年(1869年)に胆沢県が置かれると、明治4年(1971年)には県の総社として郷社に列した。水沢三偉人(高野長英・後藤新平・斎藤実)もそれぞれ参拝している。

例祭は4月22日。かつては陰暦正月22日に行われ、当日は防火を祈る火防祭(ひぶせまつり)が併せて行われたが、火防祭は現在4月28日・29日に行われている。

火防祭は水沢城主留守宗景が江戸在府中に明暦の大火を体験したことから、帰国後に消防隊を組織し、当社の「日」を火に、境内社の瑞山神社の「瑞」が水に通じるとして、両社に火防の祈願をしたのが始まり。

県無形民俗文化財の日高囃(ひたかばやし)という囃子を奏でながら囃子屋台が城下を練り歩く。

境内には寛文8年(1668年)5月初3日銘の石燈籠(市有形文化財)や、水沢城主の初代留守宗利、2代宗直父子の墓所(市史跡)、源義家が安倍貞任を討った太刀を洗った場所と伝わる「太刀洗川の碑」(別名、勝負川)などがある。

姥杉と呼ばれる2本の杉がそびえる。1本は前九年の役で安倍一族を征討したことを祝す宴が開かれた際に、義家が使った杉の箸を地面に刺したものが根付いて巨木になったという伝説があり、そこから別名「義家杉」とも呼ばれる。市の天然記念物。

【ご利益】
火防、勝運・武運長久など
日高神社(奥州市) - アテルイ降伏直後の創建、源義家の杉や太刀洗川、火防祭が有名
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