秀吉ゆかりのもとは聚楽第の邸内社、大原に移転した出世の神
[住所]京都府京都市左京区大原来迎院町148
[電話]075-744-4070

出世稲荷神社(しゅっせいなりじんじゃ)は、京都府京都市左京区大原にある神社。御祭神は稲荷神としての宇迦之御魂命猿田彦命天鈿女命大巳貴命保食命も祀る。参拝すれば、御朱印を頂ける。

もともとは豊臣秀吉の聚楽第の邸内社として創建された。秀吉は幼いころから稲荷神を信仰しており、天正15年(1587年)に造営した聚楽第にも稲荷神を勧請した。

翌年、後陽成天皇が聚楽第に行幸し、稲荷社に参拝した時、立身出世を遂げた秀吉にちなんで「出世稲荷」の号を授けたという。

聚楽第取り壊しの後も元の場所に鎮座していたが、寛文3年(1663年)に二条城西方の千本通沿い(千本旧二条付近、京都市上京区千本通竹屋町下ル)に遷座した。

この地は平安京大内裏の大極殿入口にあった、応天門の跡地と比定されている。

出世開運の神として大名・公家から庶民までの崇敬を受けた。江戸時代後期には庶民が寄進した300本を超える鳥居が立ち並んでいたという。

近代に入ると千本通界隈が映画興行の街として繁栄したため、牧野省三や尾上松之助が鳥居を寄進した。

戦後、地域に氏子がないこと、文化財指定がないことなどから、老朽化した社殿の維持・修復が困難となり、境内地を売却。平成24年(2012年)6月に京都市上京区より左京区大原に移転した。

旧地の近くには、当社に対比させてか、貧乏稲荷と称された大宮姫命稲荷神社がある。

御神体は6代目清水六兵衛によって奉納されたもの。堂本印象が「雲龍図」を奉納している。境内には出世稲荷大神を祀る奥の宮の他、三石大神・水天宮・大神宮などがある。4月に大祭がある。2月には節分祭と初午祭。

茨城県水戸市、埼玉県飯能市、東京都新宿区・練馬区、島根県松江市など各地に同名の神社がある。

【ご利益】
出世開運、厄災除け、健康長寿、病気平癒など(公式HP
出世稲荷神社(京都市) - 秀吉ゆかりのもとは聚楽第の邸内社、大原に移転した出世の神
【関連記事】
京都府の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、京都府に鎮座している神社の一覧
出世稲荷神社(京都市)の御朱印