源頼朝に厚く崇敬された熱海温泉の守護神、春秋2季の例祭には「湯汲み道中」
[住所]静岡県熱海市上宿町4-12
[電話]0557-81-9817
湯前神社(ゆぜんじんじゃ)は、静岡県熱海市上宿町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。
『延喜式神名帳』にある「久豆弥神社(伊豆国・田方郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。熱海温泉の鎮護で、温泉に関わる式内社である。
社前には走り湯と並び熱海温泉本来の源泉とされる大湯(おおゆ)が湧いている。御祭神は少彦名神。当初は大己貴神も祀られていたようだが、いずれかの時期に1柱になったようだ。
社伝によると、天平勝宝元年(749年)6月、小児に神託が下り、諸病を除く効果があるので温泉を汲み取って浴せよとの神教があり、その報恩として里人が祠を建てて少彦名神を祀ったのが創祀。
また異説に、天平宝字年間(757年-765年)に箱根山の金剛王院(廃寺)に住した万巻(満願)上人が、熱海の海中に温泉が湧いてその熱湯のために多くの魚介類が死んでいたのを哀れんだ。
そこで、海浜に祈祷の壇を築いて100日間の勤行に励むと、満願の日に内陸部へと湯脈が移ったので、その傍らに「湯前権現」と称して温泉の守護神として祀るようになったとも。
『伊豆国神階帳』田方郡部に載せる「従四位上 熱海の湯明神」に比定され、『元亨釈書』に釈桓舜が説法をしたと伝える「温泉神祠」も当社のことと推定されている。
中世以降広く「湯前権現」と称され、鎌倉時代に源頼朝を初めとする歴代将軍や幕府の要人が走湯、箱根の二所権現に盛んに参詣するようになると、広く湯治の神として知られるようになった。
永正18年(1521年)、寛文7年(1667年)に再興との記録が残る。
例祭は毎春秋2季、2月10日・10月10日。献湯祭が斎行される。江戸時代に江戸城へ熱海温泉の湯水を献上した古例にちなむ。
神前に大湯の温泉を献じて浴客の健康を祈るとともに、「湯汲み道中」が再現される。
秋季例大祭は特に「湯まつり」と呼ばれ、熱海囃子が先導、熱海芸妓連、ミス熱海が扮した巫女、 当社神輿保存会の女性メンバーが担ぐ献湯神輿が出る。
熱海の神輿の揃いぶみ「宮神輿・連合神輿渡御」も行われる。
石鳥居1基・石燈籠2基(建造物)、楠(天然記念物)が市指定の文化財となっている。
式内社「久豆弥神社」の論社は他に、伊東市馬場町の葛見神社がある。また、越前国 敦賀郡の式内社にも「久豆彌神社」がある。
【ご利益】
病気平癒、身体壮健、諸願成就など

【関連記事】
・式内社と温泉 - 世界中に愛される「日本の温泉」は、1000年以上続く伝統的な信仰の賜物
・静岡県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、静岡県に鎮座している神社の一覧
[電話]0557-81-9817
湯前神社(ゆぜんじんじゃ)は、静岡県熱海市上宿町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。
『延喜式神名帳』にある「久豆弥神社(伊豆国・田方郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。熱海温泉の鎮護で、温泉に関わる式内社である。
社前には走り湯と並び熱海温泉本来の源泉とされる大湯(おおゆ)が湧いている。御祭神は少彦名神。当初は大己貴神も祀られていたようだが、いずれかの時期に1柱になったようだ。
社伝によると、天平勝宝元年(749年)6月、小児に神託が下り、諸病を除く効果があるので温泉を汲み取って浴せよとの神教があり、その報恩として里人が祠を建てて少彦名神を祀ったのが創祀。
また異説に、天平宝字年間(757年-765年)に箱根山の金剛王院(廃寺)に住した万巻(満願)上人が、熱海の海中に温泉が湧いてその熱湯のために多くの魚介類が死んでいたのを哀れんだ。
そこで、海浜に祈祷の壇を築いて100日間の勤行に励むと、満願の日に内陸部へと湯脈が移ったので、その傍らに「湯前権現」と称して温泉の守護神として祀るようになったとも。
『伊豆国神階帳』田方郡部に載せる「従四位上 熱海の湯明神」に比定され、『元亨釈書』に釈桓舜が説法をしたと伝える「温泉神祠」も当社のことと推定されている。
中世以降広く「湯前権現」と称され、鎌倉時代に源頼朝を初めとする歴代将軍や幕府の要人が走湯、箱根の二所権現に盛んに参詣するようになると、広く湯治の神として知られるようになった。
永正18年(1521年)、寛文7年(1667年)に再興との記録が残る。
例祭は毎春秋2季、2月10日・10月10日。献湯祭が斎行される。江戸時代に江戸城へ熱海温泉の湯水を献上した古例にちなむ。
神前に大湯の温泉を献じて浴客の健康を祈るとともに、「湯汲み道中」が再現される。
秋季例大祭は特に「湯まつり」と呼ばれ、熱海囃子が先導、熱海芸妓連、ミス熱海が扮した巫女、 当社神輿保存会の女性メンバーが担ぐ献湯神輿が出る。
熱海の神輿の揃いぶみ「宮神輿・連合神輿渡御」も行われる。
石鳥居1基・石燈籠2基(建造物)、楠(天然記念物)が市指定の文化財となっている。
式内社「久豆弥神社」の論社は他に、伊東市馬場町の葛見神社がある。また、越前国 敦賀郡の式内社にも「久豆彌神社」がある。
【ご利益】
病気平癒、身体壮健、諸願成就など

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