湯田川温泉の鎮護、『たそがれ清兵衛』のロケ地、湯田川神楽と文人歌碑
由豆佐売神社(山形県鶴岡市湯田川岩清水86)
[住所]山形県鶴岡市湯田川岩清水86
[電話]0235-25-2111

由豆佐売神社(ゆずさめじんじゃ、由豆佐賣神社)は、山形県鶴岡市の湯田川温泉近くにある神社。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 東山道神 出羽国 田川郡「由豆佐売神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。温泉に関わる式内社である。

湯田川温泉の共同浴場「正面湯」を出て小路の向こう真っすぐに見える。御祭神は中座に溝樴姫命(みぞくいひめのみこと)、左座に大己貴命、右座に少彦名命

飛鳥時代の白雉元年(650年)の創祀。『日本三代実録』にも記載がある。もとは観音堂、湯蔵権現、龍蔵権現などと呼ばれ、古くから湯田川温泉鎮護の神社として地元住民から崇拝されてきた。

代々の領主をはじめ、近郷庶民の崇敬厚く、最上義光、酒井家などから数々の寄進があったという。現在の拝殿は、安永年間(1772年-1781年)の造営。

現在の本殿は、宮大工の棟梁、高橋兼吉によって明治15年(1882年)に増築されたものである。石段の参道には、県指定天然記念物の乳イチョウの巨木がそびえ立つ。

柳田国男、種田山頭火、斎藤茂吉、竹久夢二、横光利一など、文人墨客が多く来湯した湯田川温泉だけに、境内には記念の歌碑などがある。

4月30日には宵祭、5月1日には本祭を行い、1日正午頃から湯田川温泉街などを神輿の行列、行列終了後から当社で祭典が行われる。小学生男子2人による大和舞、小学生女子4人による御子舞が奉納される。

平成14年(2002年)春には、湯田川温泉に縁の深い藤沢周平原作、山田洋次監督による映画『たそがれ清兵衛』のロケが行われた。

そこにも登場した、ひょっとこ踊りの滑稽な里かぐら「湯田川神楽」は江戸時代から伝わる。

【ご利益】
出湯と水の神、病気平癒、身体壮健など
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