尾張物部氏の武器庫に由来する社号、長寿・良縁の霊験ある「古井の清水」
[住所]愛知県名古屋市千種区今池1-4-18
[電話]052-731-2900

高牟神社(たかむじんじゃ)は、愛知県名古屋市千種区にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「高牟神社(尾張国・愛智郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

第13代成務天皇の御代にこの地に鎮座したとされている。高皇産霊神(たかみむすびのかみ)と神皇産霊神(かみむすびのかみ)を祀った。

貞観7年(865年)、清和天皇の御代に社殿を造営し、この際に応神天皇(誉田別尊、ほんだわけのみこと)が祭祀された。

社名はこの地域に定住した尾張物部氏の武器庫に由来するとされる。「牟」とは、古代武器の象徴だった鉾のことで、「高」は美称である。

400メートルほど離れた物部神社とともに、『尾州府志』や『尾張名所図会』にも記されており、『尾張国内神名帳』には「従三位 高牟久天神」として記されている。

境内には手水舎の近くに古井戸「古井の清水」があり、応神天皇長寿の祝水として産湯に献上されたとの言い伝えがある。

この井戸は、近隣の「元古井」(もとこい)や「古井ノ坂」(こいのさか)という地名の由来となり、「延命長寿」「恋が生まれる」という霊験あらたかな名泉として知られる。

恋愛成就の巡礼として、当社と、御嶽神社(北区山田町の山田天満宮境内社)、城山八幡宮(千種区城山町)の三社で、恋の三社めぐりがある。

拝殿にかけられている額は内閣総理大臣の岸信介によるもの。境内には神明社、金刀比羅社、白山社、稲荷社などの境内社がある。

例祭は10月14日。翌日の10月15日が氏子大祭。7月1日には赤丸神事が行われ、「子供が夏病みしないよう元気に育つように」と祈願、頭に神酒で説いた朱で丸をつけるユニークな祭りとして知られる。

なお、式内社「高牟神社」の論社は他に、春日井市東山町の松原神社、北名古屋市高田寺の白山社がある。

また、当社は式内社「羊神社」の論社とされる場合がある。他の論社に、市内北区辻町に式内同名神社がある。

似ているといえば似ているかもしれないが、奈良県吉野郡吉野町山口にある高鉾神社(たかほこじんじゃ)と混同される場合がある。

当社の方が有名なため、「高鉾神社」で検索しても、当社がヒットすることが多い。御祭神は同じだが、別の神社で、特に関係があるとは思われない。

【ご利益】
良縁、縁結び、子育て、健康長寿
高牟神社 - 尾張物部氏の武器庫に由来する社号、長寿・良縁の霊験ある「古井の清水」
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高牟神社の御朱印