縁起物

『古事記』では、トイレからドラマが始まることが少なくない。トイレに行ったら、矢が飛んできて懐妊したり、トイレに行った隙を突かれて殺されてしまったり。この特殊空間は、風水にとっても家族の健康を司る大切な場所とされ、また金運や運勢にも大きくな影響を及ぼすとされる。

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神の子と噂される良家の子女がトイレに行った時、ある男神が矢に化け、その女性の陰部に入っていったら懐妊した、という話が『古事記』にある。その男神こそが、奈良の大神神社の御祭神。

懐妊した子女が産んだのが、後に初代神武天皇の皇后となる比売多多良伊須須気余理比売(イスケヨリ)である(『古事記』該当部分)。

お二人の子孫が、今の皇室に連なるということを考えれば、トイレというものが、日本においていかに重要な特殊空間か、そして風水にとっていかに重要なポイントなのかが分かるだろう。

父である第12代景行天皇にオマエの兄オオウスを呼んできて、と言われただけなのに、兄をフルボッコにして殺しちゃったヤマトタケル。その現場もトイレだった(『古事記』該当部分)。

第17代履中天皇に反逆した弟の墨江中王(スミノエノナカツ)が、履中天皇の命を受けて放たれた刺客に殺されたのもトイレ。一時は履中天皇を敗走させた墨江中王だったが、無念(『古事記』該当部分)。

ことほどかように、大げさでも何でもなく、日本では『古事記』の時代からトイレでドラマが始まっているのである。

『古事記』においても、特に神代ではトイレの描写はなかったように思われるが、初代神武天皇以降の話が載せられている人代の巻において、トイレ描写がにわかに急増することは、人とトイレの密接なかかわりを示唆している。

トイレに風水対策を施すことは、日本の歴史から見ても極めて理にかなっていると言える。
とは言っても、本格的に何から何までやろう、とすると大変。まずは、トイレにかけておくと運勢が良くなる絵などをかけてみることから始めてみるのが良いのではないだろうか。
そして次のステップに進んでいく。そうすると、『古事記』でも重視されたトイレ、我が家の特殊空間の風水対策が進み、家運が上昇していくことになる。

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