「料理の神様」特徴的なお守りや、古式の儀式・包丁式が行われる式内の古社
[住所]千葉県南房総市千倉町南朝夷164
[電話]0470-44-5625

高家神社(たかべじんじゃ)は、千葉県南房総市千倉町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 安房国 朝夷郡「高家神社」に比定される式内社(小社)。近代社格では郷社。

「料理祖神」、いわゆる「料理の神様」を祀る神社として料理関係者や醤油醸造業者などから崇敬される。御祭神は磐鹿六雁命(高倍神)・天照皇大神・稲荷大神。

磐鹿六雁命は磐鹿六鴈(いわかむつかり)などとも呼ばれ、『古事記』に記載はないが、第8代孝元天皇皇子の大彦命の孫で、比古伊那許志別命(大稲腰命)の子。『日本書紀』に料理人として登場する。

高倍神については、『延喜式神名帳』宮中大膳職坐神三座の一つである高倍神社がある。また、同じく御食津神社がある。

当社の創建の由緒は不詳であるが、磐鹿六雁命の子孫の高橋氏の一部の者が、祖神に縁のある安房国に移り住み、氏神として祖神を祀ったものと考えられる。

『延喜式神名帳』に記載はあるものの、後に衰退・廃絶したようで、長らく所在は不明となっていた。

江戸時代の初頭、元和6年(1620年)、高木吉右衛門が桜の木の下から木像と2面の鏡を発見し、それを御神体として「神明社」として神社を創建した。

その約200年後、この鏡に「御食津神、磐鹿六雁命」と書かれていることがわかり、これは所在が不明であった式内社「高家神社」の御神体だろうと考えられた。

そこで文政2年(1819年)、京都の吉田御所に届け出て証を願い、神明社から現社号に改称した。

銚子市のヒゲタ醤油工場内に醤油醸造の守護神として当社の分霊が勧請されている。勧請したのは、後に『醤油沿革史』を著する当時は同社社長・田中直太郎(金兆子)である。

田中直太郎や『日本料理法大全』の石井治兵衛、日本料理研究会の三宅孤軒らの紹介により、当社が日本全国に知られることとなった。

現在では、料理界・外食産業はもちろん、付随して食品の安全や、また立身出世・家内安全のパワースポットして、一般にも認知されるようになっている。

包丁式が有名。春の例大祭の5月17日、旧神嘗祭の10月17日、旧新嘗祭の11月23日に、古式ゆかしく儀式が斎行される。また月次祭では併せて包丁の供養祭が行われている。

料理上達守などのお守りや包丁土人形ストラップなど、特徴的な授受品もある。

なお、磐鹿六雁命を祀る式内社として、栃木県小山市高椅の高椅神社、奈良県奈良市八条の高橋神社がある。

【ご利益】
料理上達・飲食業発展、食の安全、家内安全、立身出世
高家神社 - 「料理の神様」特徴的なお守りや、古式の儀式・包丁式が行われる式内の古社
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高家神社の御朱印