和気清麻呂の姉が弟の雪冤を祈願して創祀、豊臣秀吉お手植えのしだれ桜
[住所]広島県三原市八幡町宮内7
[電話]0848-65-8652

御調八幡宮(みつきはちまんぐう)は、広島県三原市八幡町にある神社。近代社格では県社。備後総鎮守、一の宮神社などとも呼ばれる。参拝すれば、御朱印を頂ける。

御祭神は、応神天皇仲哀天皇神功皇后武内宿禰命、比咩大神(田心姫命市杵島姫命湍津姫命宗像三女神)。

神護景雲3年(769年)、道鏡に対する宇佐八幡宮の神託事件で、和気清麻呂が大隅に配流され、その姉である法均尼(和気広虫)が当地に流された。

その際、広虫が所持していた円鏡に宇佐八幡大神を勧請して、はるか遠くに離れ離れとなった弟・清麻呂の雪冤を祈願したことが創祀。広虫がこの時参詣した神社に、賀羅加波神社がある。

宝亀8年(777年)、参議藤原百川が当地に派遣されて社殿を造営、封戸を割いて、社領に充てたと言われる。社殿の創建となる。

貞観年間(859年-877年)以来、石清水八幡宮が八幡宮総本宮として全国八幡宮を支配するようになると、当社は備後国御調別宮となり、「八幡の庄」と称された。

元暦元年(1184年)、源頼朝が再建、文治年間(1185年-1189年)には土肥実平が重修、観応年間(1350年1351年)、足利尊氏が社殿を造営したと伝わる。

現在の社殿はいずれも近世になり、浅野氏による再建となる。大正7年(1918年)に県社に列した。

国の重要文化財として、狛犬 1対、木造行道面13面(附:木造菩薩面3面)、木造僧形八幡神坐像2躯、木造僧形神坐像1躯、木造女神坐像(にょしんざぞう)3躯、木造天部形立像(てんぶぎょうりゅうぞう)1躯(計7躯)、阿弥陀経板木2枚・法華経普門品板木2枚・金剛寿命陀羅尼経板木1枚がある。

県指定文化財として、木造男神坐像(伝藤原百川像)、紙本墨書出三蔵記集録上巻第二、紺紙金泥大般若経、銅戈がある。

西の吉野ともいわれ、しだれ桜の名所としても有名。豊臣秀吉が三原城に滞在時参拝した際に植えたと伝えられるしだれ桜の切株がある。4月第2日曜日に行われる春季例祭は桜花祭とも呼ばれ、県指定無形民俗文化財である「御調八幡宮の花おどり」が奉納される。

境内にある八幡川は、豊かな自然や人の命、文化遺産を守り、育んでいくため「やはた川自然公園」として整備されている。「御調八幡宮の社叢」として県指定天然記念物となっている。

秋季例祭の他、11月第2日曜日が秋季例祭で、鎮座祭。7月最終土曜日に慰霊祭・八幡の大祭が行われる。

【ご利益】
諸願成就、厄祓い、安産・子育て
御調八幡宮 - 和気清麻呂の姉が弟の雪冤を祈願して創祀、豊臣秀吉お手植えのしだれ桜
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