男女の陰陽石や古墳群がある、霊水・多伎川の畔に鎮座する古社
[住所]愛媛県今治市古谷甲807−2
[電話]0898-56-2101
多伎神社(たきじんじゃ)は、愛媛県今治市古谷にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。
『延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 伊予国 越智郡「多伎神社」に比定される式内社(名神大社)。ただし、『延喜式』臨時祭「名神祭」には掲載されていない。近代社格では県社。
「瀧の宮(多伎宮)」とも呼ばれ、『伊予国内神名帳』には「正一位 多伎不断大願大菩薩」とある。御祭神は多伎都比売命・多伎都比古命・須佐之男命である。
多伎都比古命は、『出雲国風土記』に記載されている阿遅須枳高日子根の御子で、祖母が多紀理毘売命となる。
父スサノヲ、娘タギツヒメ、スサノヲから見て四世孫で、タギツヒメの姉妹のタギリヒメの孫が多伎都比古命、という関係か。
ちなみに、島根県出雲市多伎町多岐笠無には当社と同名の神社がある。
創建年代は不詳。社伝によれば、第10代崇神天皇の御代、饒速日命六世の孫である伊香武雄命が「瀧の宮」の社号を奉り、初代斎宮になったという。
社殿は頓田川の支流で、霊水といわれる多伎川の畔にあり、周囲には県指定史跡である多伎神社古墳群があり、30基余りの古墳が群集する。
多伎川を遡った山頂近くに川上巌(かわかみのいわお)と呼ばれる磐座があり、奥の院とされる。雨乞いに霊験があると伝えられ、もとはこの磐座信仰に始まると考えられる。
『日本三代実録』貞観2年(860年)に「伊豫国従五位上瀧神に従四位下を授ける」とあるのが文献上の初出である。以後累進して同12年(870年)には正四位上を授った。
江戸時代には今治藩の祈願所となり、雨乞い祈願が行われた。祈願の際には藩主が参拝し、7日間の祈願の前半は本殿で、後半は川上巌で行われたという。例祭は5月5日。
境内には松茸石という陰陽石がある。今治藩主の命により、江戸藩邸に運んだが、藩主夫人が発病した。
夢占いによると、もとの多伎宮へ帰りたいという石の願いがあったので、当地へ戻すと、夫人の病はすぐ直ったという。
また杯状穴(性穴)の遺構がある。盃状穴・盃状石と呼ばれるもので、女性のシンボル。当社のものは、女性が「戦場や各地におもむいた男性の帰宅を求めた精神的な祈願行為で生じた”たたき穴”」とされている。
境内社に、天満神社の他、数社がある。
【ご利益】
雨乞い、良縁、夫婦和合、縁結び

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多伎神社(たきじんじゃ)は、愛媛県今治市古谷にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。
『延喜式』巻9・10神名帳 南海道神 伊予国 越智郡「多伎神社」に比定される式内社(名神大社)。ただし、『延喜式』臨時祭「名神祭」には掲載されていない。近代社格では県社。
「瀧の宮(多伎宮)」とも呼ばれ、『伊予国内神名帳』には「正一位 多伎不断大願大菩薩」とある。御祭神は多伎都比売命・多伎都比古命・須佐之男命である。
多伎都比古命は、『出雲国風土記』に記載されている阿遅須枳高日子根の御子で、祖母が多紀理毘売命となる。
父スサノヲ、娘タギツヒメ、スサノヲから見て四世孫で、タギツヒメの姉妹のタギリヒメの孫が多伎都比古命、という関係か。
ちなみに、島根県出雲市多伎町多岐笠無には当社と同名の神社がある。
創建年代は不詳。社伝によれば、第10代崇神天皇の御代、饒速日命六世の孫である伊香武雄命が「瀧の宮」の社号を奉り、初代斎宮になったという。
社殿は頓田川の支流で、霊水といわれる多伎川の畔にあり、周囲には県指定史跡である多伎神社古墳群があり、30基余りの古墳が群集する。
多伎川を遡った山頂近くに川上巌(かわかみのいわお)と呼ばれる磐座があり、奥の院とされる。雨乞いに霊験があると伝えられ、もとはこの磐座信仰に始まると考えられる。
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江戸時代には今治藩の祈願所となり、雨乞い祈願が行われた。祈願の際には藩主が参拝し、7日間の祈願の前半は本殿で、後半は川上巌で行われたという。例祭は5月5日。
境内には松茸石という陰陽石がある。今治藩主の命により、江戸藩邸に運んだが、藩主夫人が発病した。
夢占いによると、もとの多伎宮へ帰りたいという石の願いがあったので、当地へ戻すと、夫人の病はすぐ直ったという。
また杯状穴(性穴)の遺構がある。盃状穴・盃状石と呼ばれるもので、女性のシンボル。当社のものは、女性が「戦場や各地におもむいた男性の帰宅を求めた精神的な祈願行為で生じた”たたき穴”」とされている。
境内社に、天満神社の他、数社がある。
【ご利益】
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