山幸彦と海幸彦の龍宮そのものの海の神、住吉大社の境内社・式内社
大海神社(大阪府大阪市住吉区住吉2-9-89)
[住所]大阪府大阪市住吉区住吉2-9-89
[電話]06-6672-0753 - 住吉大社

大海神社(おおわたつみじんじゃ、だいかいじんじゃ)は、大阪府大阪市住吉区住吉の住吉大社の境内にある神社。参拝すれば、住吉大社とは別に御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 畿内神 摂津国 住吉郡「大海神社」に比定される式内社(小社)。

主祭神は豊玉彦命豊玉姫命。住吉大社創建以来の宮司家である津守氏が、住吉大社以前から氏神として祀ってきた神社である。

住吉大社に祀られている住吉神(すみのえのかみ、住吉三神)は、綿津見神(わたつみのかみ。底津綿津見命中津綿津見命上津綿津見命のワタツミ三神)と同時に現れた海の神であり、関係性が指摘されている。

ただし、当社の神はオオワタツミであって、いわゆるワタツミ三神ではなく、『古事記』にも別の神として記述されており、津守氏も区別する。

代々「大領氏」と称する津守氏の嫡男が大海神社の社司となる習わしで、「津守安必登神」とされ「現人神」とされたという。

江戸期までは大領氏はこの社の祭を経営するが、坐に着くのみで、自ら祭祀を行わない、とされた。

御祭神について、『神名帳考証』では大綿津見命・玉依姫命、『神祇志料』では塩土老翁・豊玉姫命・彦火々出見尊としているが、いずれも海幸彦・山幸彦神話に関係する。

住吉大社でも、「大海神社は、神話の舞台となった海宮、つまり龍宮そのもの」としている。

本殿脇の「玉の井」という井戸の底には、海幸山幸神話に登場する潮満珠があるという伝承がある。また、社殿の西方前面は「玉出嶋」の旧蹟であり、最も神秘な庭とされている。

昔、当社西方は崖で、海に接していたと考えられ、萩と藤の名所で、西方に海を望む景勝の地だった。現在も神門の前は坂になっており、傾斜の石段がつけられている。

本殿は国の重要文化財。例祭は10月13日で、大海社例祭。

当社以外に、住吉大社の境内社で式内社に船玉神社種貸社がある。

【ご利益】
海の神、大漁満足、海上・交通安全
大海神社 大阪府大阪市住吉区住吉
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