室内で子供が舞う「王の舞」と、「獅子舞」「ソッソ」が有名
[住所]福井県三方郡美浜町佐田97-1
[電話]0770-38-1082

織田神社(おりたじんじゃ)は、福井県三方郡美浜町佐田にある神社。参拝すれば、「若狭美浜佐田鎮座」などとある御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 北陸道神 若狭国 三方郡「織田神社」に比定される式内社(小社)の論社。また、所在不明とされる式内社「仁布神社」に比定される場合もある。近代社格では郷社。

御祭神は国常立尊応神天皇保食神(うけもちのかみ)・水波売神大山祇命大山咋命を配祀する。

社名の読みは、正しくは「おりたのじんじゃ」という。岬状の尾根の上に鎮座し、叢林に覆われた長い参道がある。

創祀は第12代景行天皇6年とされ、織田山東郷(おりたさんとうごう)と呼ばれたこの地域の守護神として栄えたという。

桓武天皇の延暦18年(799年)、隣村の耳村から二十八所大明神(彌美神社)を勧請し、織田二十八所大明神と称された。

式内社「織田神社」の有力な論社である。論社は他に、北田に同名神社があるが、現在は当社の兼務神社とされる。他に当社は、須可麻神社なども兼務する。

二十八所大明神に関して、大宝2年(702年)、奇妙な老翁が出現し、「自分は紀州の丹生明神であり、この国を護るために現れた。自分と同様、二十八の神々も降って来た」との由緒も伝わっている。

彌美神社の二十八所大明神の中に、「丹生」があるが、これは他のものと比較した場合、二十二社の大和国丹生川上神社と考えたものの、ここでは明確に紀州としているので、丹生都比売神社のことと思われる。

『若狭神名帳』には、「正五位 織田明神社」とある。明治8年(1875年)11月28日、郷社に列し、明治13年(1880年)6月、現社号に復称。

明治41年(1908年)7月、山神社、八柱神社、八幡神社、稲荷神社、江島神社の五社を合祀。同年10月には八幡宮、日吉神社、山祇神社の三社を合祀した。

例祭は5月11日。前日の宵宮行事では、氏子の大田区から獅子頭迎えの神事がある。当日には三つの芸能神事の奉納がある。「王の舞」「獅子舞」「ソッソ」である。

王の舞が特に有名で、この地域では当社以外にも宇波西神社、彌美神社で奉納される。各社でそれぞれ多少の違いはあるものの、真っ赤な袷(あわせ)と鼻高朱面は共通している。

明らかに猿田彦だが、なぜ猿田彦なのかは不明。他の二社と違い、当社では室内で舞われ、佐田地区から選ばれた小学5・6年生の男子が舞い手を務める子供の舞。

平安初期の彌美神社を勧請した際に伝わった神事芸能とされており、天下泰平・五穀豊穣・氏子繁栄を祈願するもの。若狭の王の舞群の一つ。

【ご利益】
地域安寧、家内安全、五穀豊穣・商売繁盛
織田神社(美浜町佐田) - 室内で子供が舞う「王の舞」と、「獅子舞」「ソッソ」が有名
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織田神社(美浜町佐田)の御朱印