湖北随一の名社は羽衣伝説の「伊香刀美」を祀る、2月にオコナイを斎行
[住所]滋賀県長浜市木之本町大音688
[電話]0749-82-5554

伊香具神社(いかぐじんじゃ)は、滋賀県長浜市木之本町にある神社。湖北随一の名社と称される。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「伊香具神社(近江国・伊香郡)」に比定される式内社(名神大社)。近代社格では県社

御祭神は伊香津臣命。『近江国風土記』逸文中の羽衣伝説に登場する「伊香刀美」と同一であるといい、五穀豊穣の神徳を有すという。

『近江輿地志略』によれば、上古、当地が未開の湖沼地であった頃、御祭神が来て開拓し、その後子孫を守護するために鎮座した。

『神社由緒記』によれば、飛鳥時代、天武天皇の白鳳10年(681年)以前に子孫である伊香宿祢豊厚が社殿を建立したという。

『日本三代実録』によれば、平安時代の貞観元年(859年)に従五位上勲八等から従四位下に昇叙され、同8年には従四位上に昇った。

社伝によれば、寛平7年(895年)に菅原道真が法華経や金光明経を手写して納め、同時に「正一位勳一等大社大明神金剛覚印菩薩」の勅額が下賜されたという。

その後、足利尊氏が200石の社領を寄せて正月、5月、9月の各18日に祈祷を行うよう依頼し、浅井氏にも庇護されたが、賤ヶ岳の戦いの兵火に罹って社殿、古記録を焼失、社領も没収された。

明治8年(1875年)に郷社に列し、明治32年(1899年)、県社に昇格、明治40年(1907年)には神饌幣帛料供進神社に指定された。

例祭は4月6日。オコナイが2月24日に行われる。午前10時に当社から出神、神社へ献塔。頭人・古頭人は裃を着け神前へ参る。

午後、次年の頭人を決める玉籤を神前にて神主が引いて決まると、同一夕刻に大鏡を神前より新頭人宅へ送り、塔渡しの式典が執り行われる。

境内社として、奥之宮・三之宮・白山神社があり、境外摂社に意太神社がある。意太神社はやはり式内社で、「おふと」が今の部落名の「おおと」となったとされ、当社の一名である大音明神の起源ともされている。

【ご利益】
五穀豊穣・商売繁盛
伊香具神社 - 湖北随一の名社は羽衣伝説の「伊香刀美」を祀る、2月にオコナイを斎行
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伊香具神社の御朱印