北海道松前、中世に創祀、江戸初期に正式に伊勢神宮を勧請した渡島国一宮
徳山大神宮(北海道松前郡松前町字神明66)
[住所]北海道松前郡松前町字神明66
[電話]0139-42-3278

徳山大神宮(とくやまだいじんぐう)は、北海道松前郡松前町にある神社。近代社格では郷社。現在は渡島国一宮(渡島一宮)などと称する北海道の一宮の一つ。参拝すれば、「当国一之宮」などとある御朱印を頂ける。

御祭神は天照大御神豊受大神を主祭神とするが、近隣47神社を合祀したため、その他46柱の神々を合祀している(参考)。創建の年代は不詳だが、次の社史から考えると、近世以前、中世に創祀されたのは確実。

かつて、秋田・津軽の漁民は毎年春になると当地に渡って漁をし、秋に帰っていたが、アイヌからの危難を逃れるために伊勢の神宮(伊勢神宮)の大麻(お札)を祀る小祠を唐津内町に建て、これを「伊勢堂」と称したのに始まると伝えられる。

天正10年(1582年)、領主蛎崎(松前)季広が蔵町(現 松前町字福山)に遷座して「神明社」と改称し崇敬した。

承応元年(1652年)、松前藩主松前高広が現在地に社殿を造営して遷座し、伊勢神宮から正式に神璽を奉請した。元禄8年(1695年)、松前矩広が神鏡を寄進している(現存)。

明治4年(1971年)11月、村社に列し、明治8年(1875年)12月に現社名に改称、明治9年(1876年)10月、郷社に昇格した。大正4年(1915年)2月、神饌幣帛料供進神社に指定された。

昭和46年(1971年)3月5日、本殿が北海道有形文化財に指定され、昭和52年(1977年)に修理したが、これに併せて拝殿を神明造に改築、昭和53年(1978年)に竣工した。

本殿の他、棟札、鳥居が道指定文化財。先の神鏡の他、松前章広(1775年-1833年)の筆となる「両皇太神」扁額がある。例祭は9月17日。

境内社に羽黒神社(御祭神:木花咲耶姫命)がある。なお、渡島国一宮には他に檜山郡江差町の姥神大神宮(檜山一宮)がある。

【ご利益】
開運、危難除け、厄除け、交通安全
徳山大神宮 - 北海道松前、中世に創祀、江戸初期に正式に伊勢神宮を勧請した渡島国一宮
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徳山大神宮の御朱印