586年に宇佐を勧請した国史見在社、松山八社八幡の一社で喧嘩神輿でも有名
[住所]愛媛県松山市小栗3丁目421
[電話]089-921-3944

雄郡神社(ゆうぐんじんじゃ)は、徳島県松山市にある神社。松山八社八幡の四番・正八幡で、近代社格では県社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

御祭神は、天宇受売命(あめのうずめのみこと)、八幡三神。宗像三女神を合祀している。八幡三神は、品陀和気尊(ほんだわけのみこと)・帯中日子尊(たらしなかつひこのみこと)・息長帯姫尊(おきながたらしひめのみこと)。

社伝によれば、戦国時代における兵火で記録を失ったため、主祭神の天宇受売命の創祀の時期は不明であるが、後に第31代用明天皇元年(586年)、筑紫の宇佐八幡から八幡三神を勧請したという。

しかし、宇佐神宮の三神とは違う顔ぶれになっている。合祀されている宗像三女神と、仲哀天皇を入れ替えれば、宇佐神宮と同一になる(参考)。

なお、宇佐神宮からの勧請第一号は通常、奈良手向山八幡宮の天平勝宝元年(749年)とされている。

『日本三代実録』元慶2年(878年)7月8日条に従五位下の神階を受けているのが確認でき、国史見在社。また、延久5年(1073年)に源頼義により松山八社八幡の四番社に定められている。

慶長5年(1600年)、毛利氏による三津刈屋口の戦いで焼失したため、慶長19年(1619年)に松山藩初代藩主加藤嘉明が社殿を復興した。元禄6年(1693年)、松山藩松平家4代藩主定直により再建。

境内社などに、祠の下に福助人形がたくさん祀られている金砂神社(かねひさじんじゃ。御祭神:金山彦命・天神・和霊)、愛宕神社(御祭神:火産霊神)、藤廼社(ふじのしゃ、御祭神:木乃花咲耶姫命)、弁天社、忠霊塔、三光社(御祭神:大己貴命少彦名命事代主命)、祇園社(御祭神:須佐之男命)、稲荷神社(御祭神:宇迦之御魂神)がある。

例祭は10月6日。翌日の10月7日が神幸祭で、喧嘩神輿(鉢合わせ)が行われる。3月第1日曜日には福運祭がある。

昔から鎮守の森と呼ばれ、周辺住民によって境内の樹林が大切にされてきた。往時とは比べるべくもないが、現在も市指定の景観樹林保護地区となり、二代目の「左馬殿の松」も育っている。

社宝には、『絵馬雄郡神社前景図』(万延年間、1860年-1861年)、『左島雨乞いの図』(安政年間、1855年-1860年)がある。

【ご利益】
厄祓い、雨乞い、安産、芸事上達、交通安全など
雄郡神社 - 586年に宇佐を勧請した国史見在社、松山八社八幡の一社で喧嘩神輿でも有名
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松山八社八幡
・一番 湯月八幡 伊佐爾波神社
・二番 桑原八幡 桑原八幡神社
・三番 日尾八幡 日尾八幡神社
・四番 正八幡 雄郡神社
・五番 日招八幡 日招八幡大神社
・六番 山崎八幡 朝日八幡神社
・七番 帰熊八幡 還熊八幡神社
・八番 勝山八幡 阿沼美神社
雄郡神社の御朱印