惣社大明神と呼ばれた遠江国総社、三式内社を合祀、飛地境内二社も式内社
淡海国玉神社(静岡県磐田市見付2451)
[住所]静岡県磐田市見付2451
[電話]-

淡海国玉神社(おおみくにたまじんじゃ)は、静岡県磐田市見付にある神社。主祭神は大国主命だが、多くの神社を合祀している。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「淡海国玉神社(遠江国・磐田郡)」に比定される式内社(小社)。遠江国総社で、近代社格では県社

旧見付学校北に隣接して鎮座する。この地は遠江国府の地とされている。創建年代は不詳。初め岩井原という地に鎮座していたのを後に現在地に遷座したと伝えるが、その年月は不詳。

『日本三代実録』貞観7年(865年)5月8日の条に「授淡海石井神従五位下」とある。一条天皇の正暦2年(991年)、依勅舞車の神事が執行されたという。いわゆる国史見在社。

遠江国磐田郡の式内社である「御子神社二座(瓊々杵命木花開耶姫命)」「御祖神社(鴨御祖神)」「須波若御子神社(須波若神)」を本社脇内陣に合祀している。

その他、熊野神社(速玉之男命・事解之男命・伊邪那岐命)、浅間神社(木花開耶姫命)、御霊神社(御間城入彦五十瓊殖天皇)、山神社(大山咋神)、智満稲荷神社(宇迦之御魂命)、神明神社(天照大神豊受大神)、赤髭神社(赤鬚神)、三神社(須佐之男命・豊受大神・迦具土命)、本宮神社(大己貴命)が合祀されている。

また、明治期には存在していた、春日神社・八幡神社・稲荷神社という境内社も、現在は本殿に合祀されているという。

江戸時代は「惣社大明神」と称していたという。明治元年(1868年)10月3日に金幣の奉納があり、明治5年(1872年)6月、県社に昇格する。

本殿は明暦年間(1655年-1658年)の再建で、木鼻・虹梁などの装飾が豊かで、和様・禅宗様折衷様式の造り。

幣殿・拝殿は文久年間(1861年-1864年)、宮大工立川昌敬によって再建され、拝殿向背の子持ち龍並びに見返り獅子・欄間の干支の彫刻に特徴がある。これら社殿は市の有形文化財に指定されている。

例祭は7月13日-15日、その前の金土日の3日間行われる。

当社の飛地境内にある、雷三神社と天御子神社もそれぞれ遠江国磐田郡の式内社である。天御子神社のヤマモモの木は市の天然記念物。

なお、式内社「御祖神社」の論社は他に、市内中泉の府八幡宮、加茂の賀茂神社がある。府八幡宮は、式内社「須波若御子神社」の論社ともされる場合がある。

【ご利益】
家内安全・商売繁盛・五穀豊穣・縁結び
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