神功皇后が「うまい」と感嘆した「朝妻の清水」、高良大社の境外末社
[住所]福岡県久留米市御井町朝妻
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味水御井神社(うましみずみいじんじゃ)は、福岡県久留米市にある神社。筑後国総社で、現在は筑後国一宮高良大社の境外末社。高良三泉の一つで、高良山十景の一つ。境内の泉が、地名の由来になったという。御祭神は水波能売命御朱印の有無は不明。

創祀・創建年代は不詳。天慶7年(944年)の『筑後国神名帳』に記載があるため、それ以前からの古社であることは間違いない。社名がそのまま「うましみず」であり、「朝妻の清水」として、昔から水の神様として近郷近在からの参拝が多かった。

神功皇后が、高良山に皇子(後の第15代応神天皇)誕生のお礼参拝の途上、当地付近で水を所望した際に発見された泉とも伝わる。また、「うましみず」は、神功皇后が「これはうまい」と言ったために定着したとも。また、もともとの御祭神は、神功皇后や、第14代仲哀天皇などだったとも。

文化3年(1806年)の再建と伝わる。昔は境内も広く、高良大社御幸の頓宮として、絵巻物のような御輿の行列が往復した花形の地だった。

高良大社の川渡祭(へこかき祭り)の際の禊の泉としても知られている。8月7日の七夕が祭日(「しっちゃら権現」の「夜渡の祭り」とも)で、清水で冷やしたトコロ天のおいしさはまた格別とされる。

『中世諸国一宮制の基礎的研究』では、当社が筑後国総社とされている。ただし、国府が合川町枝光から朝妻へ移ったのは10世紀半ばだそうで、それ以降の総社となるという。

7世紀後半から12世紀後半にかけて、高良山北麓一帯に営まれた筑後国府は、その発掘調査において、国府の長官の居館である国司館から当社に向けて延びる道路の跡や、当時の官人たちが朝妻の清水から導水し「曲水の宴」を楽しんだと見られる玉石式の人工的な小川などが確認されている。

【ご利益】
禊ぎ、身体壮健、病気平癒、リフレッシュ
味水御井神社 - 神功皇后が「うまい」と感嘆した「朝妻の清水」、高良大社の境外末社
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