水戸黄門ゆかりのナンジャモンジャの木、香取神宮と縁深い古社
[住所]千葉県香取郡神崎町神崎本宿1944
[電話]0478-72-3161

神崎神社(こうざきじんじゃ)は、千葉県香取郡神崎町にある神社。近代社格では県社天鳥船命大己貴命少彦名命を主祭神とし、面足命惶根命も祀る。参拝すれば、御朱印を頂ける。

当社の創建年代は不詳だが、社伝によると、白鳳2年(673年)に常陸国と下総国の境界にある大浦沼の二つ塚からこの地に影向して遷座したものという。

『日本三代実録』元慶3年4月5日条に、「駿河国従五位上の御廬神に正五位下、下総国正六位上の子松神に従五位下を授ける」とある。明治期までは「子松神社」と称しており、国史見在社

香取神宮の末社ではないが、式年造営の時は「あさめ殿」を造る常役だった。また『利根川図志』には当社は大禰宜家の旧領であったと記されている。

御祭神の天鳥船命は、香取神宮の経津主神と鹿島神宮の武甕槌神が大己貴命と国譲りの交渉をした際、事代主神のもとへ使わされた神とされていることからも、当社と香取神宮の関係がうかがえる。

なお、天鳥船は神が乗る船でもあり、天鳥船命は鳥之石楠船神ともいわれるが、当社には楠の大木があり、ナンジャモンジャの木と呼ばれている。徳川光圀(水戸黄門)が、当社を訪れ、「この木は何というもんじゃろうか」と自問自答したことによるとされる。

六所鎮守・神崎大明神・神崎大社などとも呼ばれたが、明治期に現社号に改称。明治6年(1873年)8月、郷社に列せられ、大正10年(1921年)、県社に昇格した。

親木を5本のひこばえが取り巻いているもので、主幹の根元は、周囲13.1メートル、樹高は19メートルあり、神崎の大クスとして、国の天然記念物に指定されている。社叢林は神崎の森として、県の天然記念物に指定されている。

境内全体として、神崎森と呼ばれ、山の姿が「ひょうたん」に似ているところから、「ひさごが丘」「ひょうたん山」「双生山」「双子山」などとも呼ばれている。

当社は古くから歴代支配者による厚い庇護を受け、戦国時代には700町の社領があったといわれ、江戸時代には朱印領20石を有していたという。

当社に伝わる、鎌倉時代初期から室町時代に及ぶ古文書・絵図などからなる「神崎神社文書」は中世の史料として極めて重要なものとされ、県の有形文化財(古文書)に指定されている。

当社の別当寺であった神宮寺が所蔵する「神宮寺文書」は、大般若波羅蜜多経600巻のうち60巻を欠くものの、南北朝期の写経として価値が高く、奥書から当時の寺院や僧侶の様子、また信仰圏などが知られ、同じく県の有形文化財に指定されている。

例祭は5月6日。3月中の午の日には御舟木祭が、4月第2日曜日には御田植祭が、5月5日には流鏑馬祭が開催される。

【ご利益】
産業守護、交通安全、航空・航海安全の神
神崎神社(神崎町) - 水戸黄門ゆかりのナンジャモンジャの木、香取神宮と縁深い古社
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