『播磨国風土記』に記載のある当地開拓の夫婦神二柱、秋季例大祭が有名な古社
[住所]兵庫県姫路市飾磨区英賀宮町2-70
[電話]079-239-6921

英賀神社(あがじんじゃ)は、兵庫県姫路市飾磨区にある神社。近代社格では県社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

御祭神は、英賀津彦神・英賀津姫神・菅原道真・誉田別天皇(応神天皇)・天兒屋根命(春日大社本神)。

『播磨国風土記』の餝磨郡英賀里に「伊和大神の子、阿賀比古と阿賀比売の二神」と記載があり、奈良時代以前の創建となる。

つまり、英賀津彦神・英賀津姫神は播磨国一宮である伊和神社の伊和大神(大国主命)の御子神で、夫婦神。

英賀の地名はこの2柱の神にちなんだもので、英賀は伊和族(伊和神社の伊和大神を祀る氏族)の平野部での一拠点だった、とされる。

六国史の一つ『日本三代実録』にその名が見える。「陽成天皇 元慶5年(881年)5月5日 播磨国正六位上英賀彦神、英賀姫神並授、従五位下」とある国史見在社

室町時代の初期には三木右馬頭越智通近が英賀城主となり、城郭(英賀岩繋城)とともに当社を大いに整備拡張した。

また、その尊信する天満宮などを嘉吉3年(1443年)に合祀。英賀天満宮と称した。この頃から現在の秋季例大祭の祭りの起源があるという。

天正8年2月、羽柴秀吉の中国攻めに際し、黒田官兵衛の説得に応じず徹底抗戦を決めた阿賀衆は、奮戦むなしく城も落ち、当社も城とともに戦火に消えたが、その後間もなく復興した。

例祭は10月18日。前日の17日が宵宮。19地区から18台の屋台、2頭の獅子が出て、「英賀と言えば梯子、梯子と言えば英賀」、梯子獅子・拝殿練りで有名。播州の秋祭りの一つ。

鐘身に陽鋳の銘文があり、正中2年(1325年)、熊野新宮にあった「熊野山新宮権輿大雄禅寺」の鐘として造られた梵鐘が国の重要文化財に指定されている。

天神縁起絵巻の明徳本と永正本が県指定有形文化財。

兼務神社に、式内社でかつ播磨国五宮である高岳神社をはじめ、蒲田神社、高岡神社、春日神社、稲荷神社(英賀西)、金崎稲荷神社、行矢射楯兵主神社、天満神社、天満神社(西蒲田)、大歳神社、城山神社、八幡神社、竃神社、稲荷神社(今宿)がある。

【ご利益】
創業・経営・夫婦和合・学業成就・厄除・商売繁盛・家内安全(公式HP
英賀神社 - 『播磨国風土記』に記載のある当地開拓の夫婦神二柱、秋季例大祭が有名な古社
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英賀神社の御朱印