甲斐国四宮は旧総社の守ノ宮あるいは国守の宮、奈良期の創建
甲斐奈神社(山梨県笛吹市春日居町国府361-1)
[住所]山梨県笛吹市春日居町国府361-1
[電話]-

甲斐奈神社(かいなじんじゃ)は、山梨県笛吹市春日居町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 甲斐国 山梨郡「甲斐奈神社」に比定される式内社(小社)、甲斐国総社の論社。甲斐国四宮で、近代社格では村社。

別名、守宮大神(しゆのみやおおかみ)、守ノ宮ともいい、これは四之宮、あるいは「国守の宮(=総社)」がなまったものと思われる。

御祭神は彦火火出見尊大巳貴命の二神で、奈良時代、聖武天皇の神亀3年(726年)6月に建立した。例祭は4月3日。

この地は昔、峡之郷といい、第13代成務天皇が甲斐国山梨郡峡之郷に国府を置いたので峡(こく)を改め甲府とし後に、国府(こう)の字に変えた。

天平19年(747年)に国司田辺史広足が国府所在地を記念して古名を子孫に残そうと峡之神社と名づけ、その後、現社号になったという。

甲斐国総社は戦国時代に武田氏によって、甲府に府中八幡宮が創建され、府中八幡宮が総社機能を担うことになった。慶安年間(1648年-1652年)、三代将軍徳川家光により、朱印領八石一斗が与えられた。

昔は11月中の申の日の祭りに氏子の男女が手に手に松明をかかげ社殿を三度回り、「ジンギャウ チャウヂャウ カンノベ チャウジヤウ」と叫びながら、最後に村中を回るという神事があったという。

以前は鳥居の左方に七抱えもある槻(欅)の巨木があった。

現在の本殿は明治元年(1868年)の大火後、明治15年(1882年)に再建されたもの。明治40年(1907年)8月、本県をおそった未曾有の大洪水により、当社は本殿以外すべて流失した。

その時に失ったと思われた明治34年(1901年)建立の碑が昭和末期に発見され、旧に復した。

式内社「甲斐奈神社」の論社は当社の他に、笛吹市一宮町甲府市中央に同名の神社がある他、笛吹市春日居町鎮目の吾妻屋宮(山梨岡神社境外摂社)がある。また笛吹市一宮町の同名神社は、甲斐国総社の論社でもある。

【ご利益】
子孫繁栄、出会い、縁結び
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甲斐奈神社(春日居町)の御朱印