火国造ゆかりとも伝わる熊本市最古の社、阿蘇神社の別宮、八丁馬場の参道
[住所]熊本県熊本市東区健軍本町13-1
[電話]096-368-2633

健軍神社(けんぐんじんじゃ)は、熊本県熊本市東区にある神社。近代社格では郷社。阿蘇神社(阿蘇市)、甲佐神社(甲佐町)、郡浦神社(宇城市)とともに阿蘇四社と称せられる。参拝すれば、御朱印を頂ける。

御祭神は健軍大神とも呼ばれ、健磐龍命、天御中主神、仲津彦神、仲津姫神、神渟名川耳命(綏靖天皇)、阿蘇津姫命、草部吉見神、速甕玉命(速瓶玉命 )、彦御子命、比咩御子命、新彦命、若比咩命、若比古命、新比売命、弥比咩命などを祀る。

天御中主神、仲津彦神、仲津姫神の三柱以外は全て阿蘇神社の御祭神。仲津彦神は不明だが、第14代仲哀天皇の名に似ている。であれば、仲津姫神は神功皇后か。もともとは境内にある国造社の神、火(肥)国造 の祖である健緒組(たけおくみ。健緒純とも)を祀る社だったのではないかとの説がある。

健緒組は『肥前国風土記』や『肥後国風土記』逸文によれば、第12代景行天皇の時代に肥(火)君(ひのきみ)の姓を賜ったといい、『国造本紀』によれば第10代崇神天皇の時代に火国造に定められたという。

熊本市内で最古の神社。社伝によれば第29代欽明天皇19年(558年)に阿蘇神社の大宮司が阿蘇神社を勧請して創祀し、異賊征伐のために現社号を称したといい、後に阿蘇四社の一として阿蘇神社の別宮とされた。

初め健軍宮(たけみやぐう)や健軍村竹宮(たけみや)と呼ばれ、または十二社大明神とも称せられて、健軍荘(たけみやしょう、現在の日赤病院周辺や小峰や新外、江津湖周辺の広い地域)の産土神社だった。

明治6年(1873年)に郷社に列した。明治10年(1877年)2月22日、西南戦争で、薩軍を救援するため結成された熊本隊の挙兵の場所ともなった。

昭和以降「たけみや」が「けんぐん」と音読されるようになり、地域名も託麻郡健軍村から熊本市健軍町となった。地域の基礎とも言える神社で、現在では結婚式、七五三、お宮参りの定番の一つとなっている。

境内社に、雨宮神社、美和神社(大物主大神、三穂津姫命、事代主命猿田彦大神)、国造神社(速瓶玉命)、日吉神社(大山咋命若山咋命)、天社神社(道君首名)、矢城神社(矢城山の山神、稲荷大明神、青龍龍神)がある。

電車通りの大鳥居から神社まで続く、八丁馬場(はっちょうばば)と呼ばれる約1200メートルの長い参道には、加藤清正の頃植えられたと伝えられる杉並木の一部が残っている。

岩戸神楽の一種である肥後神楽が伝わる。式神楽に始まる十二座からなっており、「国津」が仮面舞を含むほかは素面の舞い。装束は採物によって異なり、御幣や榊のときは狩衣、剣や弓のときは直垂を着ける。笛と太鼓が楽の主体であるが、無常の調子にいたっては銅拍子が加わる。

例祭は8月7日。夏越まつり。なお、当社は日本のプロサッカーリーグ、Jリーグのロアッソ熊本が必勝祈願を行う神社である。

【ご利益】
所願成就、縁結び
健軍神社 - 火国造ゆかりとも伝わる熊本市最古の社、阿蘇神社の別宮、八丁馬場の参道
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