奥州下向した安倍晴明が創建、10月の例大祭は圧巻の山車巡行、五大稲荷
[住所]福島県福島市宮町1-29
[電話]024-522-2702

福島稲荷神社(ふくしまいなりじんじゃ)は、福島県福島市宮町にある神社。近代社格では県社

「おいなりさん」の愛称で、広く福島市民に親しまれている。参拝すれば、御朱印を頂ける。「競馬勝守り」があることでも知られる。

福島旧城下町の総鎮守であり、旧福島町を氏子範囲とする。福島中心市街地に立地し、大祭や初詣で多くの市民が訪れる。日本五大稲荷の一つとも言われる。

永延元年(987年)、安倍晴明が奥州に下向した際、信太明神を勧請したことに始まる。あるいは、伊勢の神宮(伊勢神宮)の豊受大神宮(外宮)の豊受比売命を勧請したとも。

御祭神は豊受比売命で、大国主命事代主命を配祀する。承安元年(1171年)に晴明の孫が社殿を改築。

安土桃山時代から江戸時代初期、天正年間 (1573年-1593年)・慶長年間(1596年-1615年)の兵火で焼失するが、寛永元年(1624年)に板倉重憲が社殿を修営。

江戸時代前期の元禄2年(1689年)、福島藩主堀田正仲により本殿、元禄5年(1692年)には現在の絵馬殿にあたる拝殿を再建した。

この旧拝殿、現絵馬殿は福島市で現存している最古の木造建築物である。元文5年(1740年)、同じく福島藩主の板倉勝里が社殿を造営した。

明治28年(1895年)、県社に昇格する。現在の社殿は明治神宮宝物殿や神田神社の設計、日光東照宮の修理などを手がけた大江新太郎の設計によるもので、昭和13年(1938年)に竣工した。

奥州街道(福島市道栄町・舟場町線)から当社正面まで南北に縦断する幅員一車線分のおよそ100メートルの道路が「表参道」の愛称で親しまれ、初詣など混雑時に列を作る。

福島駅から当社側面まで東西に繋ぐ福島市道栄町・上町線は「西参道」の役割を果たしている。

境内社として古峯神社、足尾神社、聖徳太子神社がある。また、市指定天然記念物であるニレの御神木や、戊辰戦争の引き金となった事件「世良修蔵事件」の官修墳墓がある。

例祭は10月9日で、体育の日(10月第2月曜日)を含む土・日・月曜日に連山車などの神賑行事が行われる。

特に、夕闇迫る中、提灯に灯を灯した氏子町会による24基の山車が福島駅前通りに集結し、まちなかを山車を連ねて運行する姿は圧巻。

日本プロサッカーリーグであるJリーグの福島ユナイテッドFCが必勝祈願を行う神社である。

【ご利益】
商売繁盛、縁結び、開運
福島稲荷神社
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