出雲と伊予の一宮、神話通り三柱の神がリンクする?
北の出雲大社、南の大山祇神社 - 出雲と伊予の一宮、神話通り三柱の神がリンクする?
北の出雲大社、南の大山祇神社(きたのいずもたいしゃ/いづもおおやしろ、みなみのおおやまづみじんじゃ)とは、中国・四国地方において、北と南の主な大きな神社(出雲国一宮と伊予国一宮)を指した言葉だが、出典や来歴は不明。時に使われる。

どちらかといえば、日本人なら誰もが知っている出雲大社に対して、それに比肩するのが大山祇神社なのだ、と、大山祇神社を際立たせて紹介する時に用いられることが多い。

実際、大山祇神社も相当な古社で、由緒も正しく、出雲大社に負けていない。何よりも、伝来する国宝数がハンパない、というのはあまり知られていないかもしれない。それだけ歴史上の有名人が様々な奉納をしてきた証ともいえ、その御神徳も推して知るべし。

また、大山祇神社は、『古事記』でも強烈なインパクトを残すオオヤマツミの本宮だと考えられる。であれば、『古事記』にある、出雲のスサノヲとオオヤマツミの婚姻関係というのは、出雲と伊予の地域連合を示しているのかもしれない。

何より、スサノヲとオオヤマツミの娘や孫娘が結婚し、その系譜から、子孫として、出雲大社の御祭神であるオオクニヌシが出る。

このように考えていくと、神話とリンクした「北の出雲、南の大山祇」という言い方も味わい深い。大山祇神社も絡んだものとしては、四社詣がある。ここでは、まさにスサノヲの本宮とも言われる、出雲大社の同じく出雲国一宮である熊野大社が、大山祇神社とともに選ばれている。

スサノヲとオオヤマツミと、そしてオオクニヌシ。出雲と伊予。

出雲大社は誰でも行きたい神社の一つに上がることが多いが、それに比肩する神社が出雲大社の南にある、ということを押さえておくには便利かもしれない。いずれも御朱印を頂ける。

出雲大社

出雲大社 - オオクニヌシが鎮座する1000年以上前からの「天下無双之大廈、国中第一之霊神」
[説明]オオクニヌシの本宮、出雲国一宮
[社格]式内名神 - 勅祭社 - 官大 - 別表 - 国宝社殿伝来 - 出雲三社 - 三大縁結び - 初詣
[住所]出雲市大社町杵築東195
[電話]0853-53-3100

大山祇神社

大山祇神社 - 弥生時代までさかのぼる聖地、オオヤマツミは海神か? 伊予国一宮
[説明]弥生期からの聖地、伊予国一宮
[社格]式内名神 - 国大別表 - 国宝伝来 - 四社詣
[住所]今治市大三島町宮浦3327
[電話]0897-82-0032

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