八幡四神を祀る、靖国神社の創建ともゆかりのある山口宇部市の総鎮守
[住所]山口県宇部市大字上宇部大小路571
[電話]0836-21-0008

琴崎八幡宮(ことざきはちまんぐう)は、山口県宇部市にある神社。近代社格では県社、現在は神社本庁の別表神社。宇部市の総鎮守で、参拝すれば、御朱印を頂ける。

八幡神(品陀和気命気長足比女命足仲津比古命)を主祭神とし、宗像三女神多紀理比女命多紀津比女命市杵島比女命)を配祀する。八幡四神という全国でも珍しい形態で、曩祖八幡宮(福岡県飯塚市)などごく少数。

社伝によれば、貞観元年(859年)、行教が宇佐神宮から石清水八幡宮へ八幡神を勧請する途中で、宇部郷琴芝の浦に行宮が設け、その跡地に村人が八幡神の分霊を祀ったのが当社の起源であるという。

宇佐から石清水への勧請の途中ということで言えば、下関市の亀山八幡宮、福岡県北九州市門司区の甲宗八幡神社と同じ由緒となる。しかし、社地が海岸であったため、祠は長い年月を経て波や風雨にさらされ、やがて廃壊する。

寿永3年(1184年)、厚東氏7代目の武光が長門国守護職に任ぜられると、その地を訪れ、新たに社殿を建立するよう命じ、社地は西の宮に遷され社殿を造営し、祭事に奉仕した。

後、大内弘世が長門国守護職となり、永和3年(1377年)、僧の性禅と祀職の豊住が神託を受けて西の宮から現在地に奉遷された。

藩主毛利氏の崇敬は更に篤く、永禄9年(1566年)、社殿造営にあたり、毛利元就は竺雲禅師を参拝させ寄進した。

領主福原氏も代々崇敬篤く、社領を献じ、元禄10年(1697年)には、福原広頼が社殿を改築。福原越後は、常に当社に参籠し国事の遂行を祈請したという記録が残る。しかし、福原越後は、禁門の変で責を負わされ自刃させられる。

後に靖国神社初代宮司となる青山清(上総介)が当宮で維新決起のため、福原越後の神霊合祀を執り行った日が、慶応元年(1865年)5月16日。この日は靖国神社の創建日となるもので、当宮と靖国神社の関係が示唆されている。

明治6年(1873年)に郷社に列し、昭和13年(1938年)に県社に昇格した。昭和41年(1966年)7月、神社本庁の別表神社に加列された。

例祭は10月15日。また、毎月1日には朝市が催される。公式facebookページを開設している。

【ご利益】
厄除け、交通安全、安産など(公式HP
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