鎌倉期の創建、江戸時代を通じて崇敬された宮戸森の可能性
[住所]東京都台東区駒形1-4-15
[電話]03-3841-6115

諏訪神社(すわじんじゃ)は、東京都台東区駒形にある神社。バンダイ本社の横あたりにある。近代社格では村社。御祭神は建御名方神と妻神の八坂刀売神。参拝すれば、「浅草駒形鎮守」などとある御朱印を頂ける。

当社の創祀は不詳も、口碑によると、後冷泉天皇の御世(1045年-1068年)であるとも、承久の乱(1221年)の後、信濃国諏訪郡小日村の神主が諏訪大社の御分霊を当地に奉斎したのに始まるとも言われる。

当社は諏訪大社と同じ諏訪梶の御神紋を使用し、天正年間(1573年-1593年)以前には神主が数代にわたって奉仕してきたという。かつては諏訪大社最大の祭である御射山祭と関連する八剣の祭(風祭り神事)が行われていたとも言われる。

当社の別当寺は浅草寺の十二衆徒の一院であった修善院で、「江戸時代は別当として奉仕して来た」と『浅草寺史』に記され、当社に関する史料が「修善院呈書」にわずかながら残されている。

当社の所在地は『御府内備考』に「諏訪神社が鎮座してあったので諏訪丁とした」と記され、江戸切り絵図寛文十一年板(版)の浅草絵図に「スワ大明神」と記されている。

そして『丙訂江戸鹿子』には「近年度その回禄により社頭は形の如くなれども神徳は社の捐凶によらず唯霊験の灼をもって崇め祀る」と見える。

一帯は、宮戸森と呼ばれた、江戸を代表する神社の森の一つと思われる地であり、当社は宮戸の森稲荷社との関連が指摘される場合がある。

近隣の黒船神社や三島神社一帯も含めて考えられるが、宮戸森は消失し、その稲荷社はこれら三社のいずれかの境内社になったと考えられており、当社には無名の稲荷末社が現存する。

その場合、太田道灌が江戸築城の際、方除け守護神として江戸周辺に七つの稲荷社を祀ったいわゆる道灌七稲荷の一社の可能性があり、また、江戸八森、江戸廿一森の一社となる。

【ご利益】
武運長久、所願成就
諏訪神社(台東区駒形) - 鎌倉期の創建、江戸時代を通じて崇敬された宮戸森の可能性
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諏訪神社(台東区駒形)の御朱印