隠棲した地に大石良雄を単独で祀る、12月14日に討ち入り再現行列
[住所]京都府京都市山科区西野山桜ノ馬場町116
[電話]075-581-5645

大石神社(京都市)(おおいしじんじゃ)は、京都府京都市山科区西野山桜ノ馬場町にある神社。近代社格では府社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

赤穂事件において討ち入りをした大石良雄ら赤穂浪士を祀る。江戸時代には幕府にはばかって表立って顕彰することはできなかったが、明治元年(1868年)、明治天皇が赤穂浪士の墓のある泉岳寺に勅使を遣わしこれを弔って以降、赤穂(赤穂大石神社)と京都(当社)に赤穂浪士を祀る神社が創建された。

赤穂大石神社が大石良雄(内蔵助)のみならず、義士など関係者を多数祀るのに対して、当社は基本的に良雄単独を御祭神とする。

社地の付近は、元禄14年(1701年)7月から元禄15年(1702年)9月まで良雄が京都に隠棲し、義挙の議をめぐらした時に居宅を構えた地。主君の仇討ちという大願を果たした御祭神にちなみ、「大願成就」の神徳で信仰を集める。

昭和初期、赤穂浪士を熱心に崇拝していた浪曲師の吉田大和之丞(吉田奈良丸)が、良雄ゆかりの地に神社を創建することを計画。

府・市など関係方面に活動を行った結果、府知事を会長とする大石神社建設会などが設立され、昭和8年(1933年)12月9日設立の許可が下り、募金によって昭和10年(1935年)に社殿が竣工した。昭和12年(1937年)4月には府社に列せられた。

摂社として、討入のための武器を納入したといわれる天野屋利兵衛を祀る義人社がある。大阪の豪商であり、「商売の神様」 と言われ、現在も 商売繁盛 の信仰が厚い。「天野屋利兵衛は、男でござる」 の名ゼリフは有名。

例祭は4月14日が春季大祭である他、12月14日には義士祭が執り行われる。討入り当時を再現する「義士行列」は山科全域より四十七士が選ばれ、幼稚園児による四十七義士、遥泉院をはじめとする女人列などの最終目的地となる。

現社地にもとから生育していた「しだれ桜」を鎮座後に御神木とした。戦後、その美しさで人々に愛され、「大石桜」と呼ばれるようになった。毎年4月第1日曜日には「さくら祭」が催される。

山科における良雄ゆかりの地としては、実際に義男が大願成就を祈願したと伝わる岩屋神社がある。

【ご利益】
大願成就、商売繁盛(公式HP
大石神社(京都市) - 隠棲した地に大石良雄を単独で祀る、12月14日に討ち入り再現行列
【関連記事】
京都府の旧府社 | 府県社とは? - 旧県社(縣社)・旧府社、その都道府県の中で有力な神社
京都府の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、京都府に鎮座している神社の一覧
大石神社(京都市)の御朱印