鎌倉期の創建、稲荷神だが御祭神は実に14柱、「良夢札」が人気
[住所]東京都中央区日本橋人形町2-15-2
[電話]03-3669-0479

松島神社(まつしまじんじゃ)は、東京都中央区日本橋人形町にある神社。近代社格では村社。日本橋七福神の大国神で、参拝すれば、「大国神」などと大書された御朱印を頂ける。

最近は良い夢を見ることができ、それが正夢になるとされる「良夢札(りょうむふだ)」が人気。

御祭神は、稲荷大神伊邪那岐大神、日前大神(天照大神)、北野大神(菅原道真公)、手置帆負神、彦狭知神、淡島大神、八幡大神、猿田彦神琴平大神、天日鷲神(大鳥大神)、大宮能売神(おかめさま)、大国主神(だいこくさま)の計14柱。

江戸時代の国学者賀茂馬淵翁が元文2年(1737年)11月14日から松島稲荷社に寄宿し、当社で神の道を説いたと『賀茂馬淵翁伝新資料』(P91)に記されているが、社記類は大震災と戦災によってすべて灰塵に帰してしまっており、創建は不詳。

口伝によると鎌倉時代の元享年間以前(1321年)と推測される。

昔この辺りが入り海であった頃、小島があり、現宮司家の柴田家の祖先が下総の国からこの小島に移り住み、邸内に諸神を勧請し、夜ごと揚げる燈火を目標に舟人が航海の安全を得たと伝えられる。

正中元年(1324年)3月2日夜刻、三男柴田権太に百難救助すべしとの神示があり、霊験自在円満の感応があって、その奇得を遠近の諸人が信仰し、これにより正一位稲荷大明神の位記が奉られる。

天正13年(1585年)2月13日、住民の希望に従い、邸宅を公開して参拝の自由を許可された。島内松樹鬱蒼たる様子から、人々は松島稲荷大明神と唱え、また、権太の木像を安置し、権太大明神とも俗称された。

正徳3年(1713年)、新町が開設される時に社号にちなんで町名を松島町と称した。

当時近辺を埋め立て武家屋敷を造営するために、日本各地から技術者が集まり、そのまま住まいを構え、町の中心に位置した松島稲荷に、それぞれの故郷の神々の合祀を頼んだために御祭神が14柱と多くなっているという。

明治7年(1874年)4月2日、松島稲荷神社の名称で村社に列格される。大正5年(1916年)6月10日に現社号に改称。社号に関しては、昭和21年(1946年)に一時期、松島稲荷大社としたこともあった。

昭和8年(1933年)2月1日、「都市計画法」の実施に伴い地名の改称があり、松島町は消滅した。

大正12年(1923年)の関東大震災で社殿などを焼失、その後現在地に社殿を造営した。次いで昭和20年(1945年)3月の東京大空襲でも罹災。戦後に本殿・祖霊殿・社務所・祭器庫などの復興に着手、現在に至る。

当社は俗に「人形町お酉さま」とも称し、毎年11月酉の日にはいわゆる酉の市で繁華雑沓を極めたが、最近では昔年のような盛況さはみられなくなったという。

例祭は5月15日。

【ご利益】
良い夢が見られ正夢になる、五穀豊穣・商売繁盛
松島神社(中央区) - 鎌倉期の創建、稲荷神だが御祭神は実に14柱、「良夢札」が人気
【関連記事】
日本橋七福神 - 東京都中央区の日本橋付近に点在する巡礼札所、御朱印収集最適コース
東京都の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、東京都に鎮座している神社の一覧
松島神社(中央区)の御朱印