清少納言が『枕草子』で絶賛した道真の邸宅「紅梅殿」跡、御祭神は父
[住所]京都府京都市下京区菅大臣町190
[電話]075-351-6389

北菅大臣神社(きたかんだいじんじんじゃ)は、京都府京都市下京区菅大臣町にある神社。御祭神は菅原道真の父である菅原是善(すがわらのこれよし)。御朱印の有無は不明。

社地は今から約1000年前、菅原氏の紅・白梅殿という邸宅跡にあたる。仏光寺通を中心に南北二町、東西一町が当時の邸宅で、往古は現在南隣の菅大臣神社と同一境内にあった。

特に当社地に当たる紅梅殿については、清少納言が『枕草子』(第20段)で、素晴らしい邸宅の一つとして挙げている。

ここは菅公が、大宰府へ左遷に当り、
東風吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ
と詠んだ「飛梅の地」と伝えられる。

当地における神社は道真公の薨去の後、間もなく創建されたが、度々、兵火にさらされ、鎌倉期には南北両社に分かれ、当社を北社、あるいは紅梅殿社と呼び、菅大臣神社を白梅殿、あるいは天神御所と呼んだ。

現在も鳥居の扁額には「紅梅殿」とある。

現在は住宅地に囲まれてひっそりとたたずむような小祠のようだが、近世、『都すゞめ案内者』(1708年ごろ)の「洛陽順参二十五ケ所」に、北野天満宮所蔵『日記』(1823年)の「洛陽二十五社順拝」に、菅大臣神社などとともに記載された一社。

いわゆる洛陽天満宮二十五社順拝の一社であり、北野天満宮を中心とした近世京都の天神信仰の一要素となっていたことが分かる。

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