平安期創建の加賀起き上がりで知られる「鍛冶八幡さん」、水天宮を合祀
安江八幡宮(石川県金沢市此花町11-27)
[住所]石川県金沢市此花町11-27
[電話]076-233-3688

安江八幡宮(やすえはちまんぐう)は、石川県金沢市此花町にある神社。金沢五社の一社で、近代社格では県社

参拝すれば、御朱印を頂ける。当社が発祥とされる加賀起き上がり(起上り)をあしらったオリジナルの御朱印帳がある。

御祭神は、誉田別尊(応神天皇)と気長足姫尊(神功皇后)、玉依姫命。福岡市の筥崎宮と同じ形態の八幡神。水天宮も合祀しており、相殿には天御中主神、安徳天皇、天照大御神大国主神蛭児神を祀る。

天慶2年(939年)の創建。一国一社の八幡宮とも。

以前は武蔵・高岡町下藪内(名栄町・石屋小路・高岡町下藪内)にまたがる広大な境内を有していたが、慶長年間(1596年-1615年)に現在の地へ移転した。

藩政時代には前田加賀藩主や大聖寺藩主に崇敬されて、火防や病気平癒を祈られ、また社殿の修繕および祭器具を寄進されている。

神社のある此花町は以前安江鍛冶町と称して、有名な泰平・兼若も含め、多くの刀鍛冶がいた。

これら刀鍛冶が水火の伝授(刀剣製作時の火と水の加減のこと)を必ず神社で行ったことから、今でも俗に「鍛冶八幡さん」と親しまれている。

加賀八幡起き上がりは、昔、当社前に住む有徳な翁が八幡さんのお生まれの時、真紅の錦で包んだという産着姿になぞられて、子ども達のために、育成と多幸とを祈願したことに始まるという。

似たもので、いわゆる「起き上がり小法師」は福島県会津地方のものであり、加賀八幡起き上がりとは別物。

「起き上がり小法師」が特段のモチーフがないのに対して、加賀八幡起き上がりは「八幡さん出生時」と明確なモチーフがあることが特徴。

藩の強い意向により、江戸時代から、仏教色を廃し、神官が守護してきた金沢五社は、当社の他、宇多須神社神明宮小坂神社椿原天満宮であり、この五社全てを参ることを「五社参り」と言い、盛んに行われた。

現在公式サイトでは、安江八幡宮・金沢水天宮という表記を行っている。水天宮は県内唯一だという。

【ご利益】
家内安全、商売繁盛、安産、良縁、病気平癒、水難除けなど(公式HP
安江八幡宮 - 平安期創建の加賀起き上がりで知られる「鍛冶八幡さん」、水天宮を合祀
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安江八幡宮の御朱印