左遷途上の道真が立ち寄り祖神を詣でた地に奉斎される、「毛獅子」が有名
[住所]兵庫県姫路市大塩町汐咲1-50
[電話]079-254-0980

大塩天満宮(おおしおてんまんぐう)は、兵庫県姫路市大塩町にある神社。近代社格では郷社。参拝すれば、「毛獅子の宮」などと入った御朱印を頂ける。

正式名称は天満神社。秋季例大祭で奉納される毛獅子が県の重要無形民俗文化財となっている。

主祭神は菅原道真菅公聖蹟二十五拝の第17番。天穂日命大己貴命を配祀する。

延喜元年(901年)、道真が太宰府へ左遷される途中、伊保の湊より上陸して日笠山に登り、瀬戸内海を賞で、はるか東の京都、これから向かう九州を望み、昨今に変わる今日の境遇に感慨を新たにした、と言われる。

その後、牛谷の晋光寺(現在の妙泉寺)に霊鏡を奉納し、大塩の地の氏神であった天神山麓の管公の遠祖にあたる天穂日命と出雲系の大己貴命を祀る伊屋明神に詣で前途の安泰を祈願したとされる。

延喜3年(903年)、管公太宰府に薨じると聞き、里人など深く哀愁に閉ざされ、また、その徳を慕い、管公の祖神を祀る伊屋明神にその霊を奉祀したのが当宮の始まり。後に道真が主神、在来の神が配祀となって天満宮を称した。

『播磨国内神名帳』の印南郡の項で、大塩天満宮氏子地域内にあったとされるものに、伊屋明神と旧小林村(別所町小林)字賀茂の賀茂明神がある。現在、賀茂明神は氏子地域外である別所町北宿(旧北宿村)の氏神・加茂神社として残っている。

旧大塩荘(荘園名、大塩・別所・北宿・小林・北脇・西浜・牛谷の各旧村、中世は大塩氏が支配、現在の姫路市大塩町、別所町、高砂市北浜町)内において氏子別れ、分祀や合祀が行われた。そのため、当社についても各種の縁起が存在する。

いずれにしても、その後の南方の人口増加に伴って旧社殿地に遷宮された。明治時代になって、天満宮の神宮寺であった天台宗玉樹山潮照寺とその末寺・実相院が廃寺となる。

平成10年(1998年)、新社殿を造営し、大塩駅前の旧社殿地から駅南側の現在地に移転した。

10月14・15日が例祭で、秋季例大祭の秋祭り。一ツ物神事、御面掛神事が行われ、屋台(太鼓台)練りと毛獅子舞が奉納される。一ツ物神事は古式として、曽根天満宮でも行われている。

また、旧印南郡の国恩祭の一社で、当社でも11年に一度斎行され、当社の次回予定は2026年。

【ご利益】
所願成就、学問・学業成就
大塩天満宮 - 左遷途上の道真が立ち寄り祖神を詣でた地に奉斎される、「毛獅子」が有名
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