明石の駅長との「一栄一落 是春秋」で知られる、座って休んだ「菅公踞石」
[住所]兵庫県明石市大蔵天神町8-2511
[電話]078-911-3143

休天神社(やすみてんじんじゃ)は、兵庫県明石市大蔵天神町にある神社。参拝すれば、「菅神十国霊社」「播磨国明石天満宮」などとある御朱印を頂ける。

御祭神は菅原道真で、道真ゆかりの歌や腰掛石が伝わる菅公聖蹟二十五拝の第15番。

当社は明石の駅家(うまや)の跡とされ、鳥居を入ったすぐ右に「菅公駐駕驛長宅址」と書かれた標柱がある。

明石の駅家のあった場所は諸説あり、当社から800メートルほど北にいった太寺2丁目バス停の近くだったとも。そこには「菅公旅次遺跡」という石碑が建つ。

道真は延喜元年(901年)、大宰府への途中でここに立ち寄り、明石の駅長(うまおさ)の出迎えを受ける。道真が讃岐守だった時、何度か立ち寄ったことがあるらしく、駅長とは面識があった。

『菅家後集』にはその際の有名な「一栄一落 是春秋」が掲載されている。
途みちに在ありて、明石の駅亭に到る。駅亭の長おさ、見て驚く。

駅長驚くことなかれ 時の変改するを一栄一落 是れ春秋

この詩、ある僧侶の書中に在り。真偽を知らず。然しかれども後のために書き付くるところなり。
大宰府へ行った道真が亡くなったと聞いたその駅長が、道真を祀る祠を延喜3年(903年)に建てたのが当社の始まり。

江戸時代の延宝4年(1673年)、この祠が明石城主松平信之の手によって神社として祀られるようになり、その3年後には、道真が座って休んだと言われる「菅公踞石」が、近くにある大蔵院からここに移設され、本殿脇にある。

昭和46年(1971年)、本殿の屋根が半焼、翌年大修理を終えて正遷座祭が営まれた。没後1100年となった平成14年(2002年)には拝殿の前に梅の木が植えられた。

春祭が3月25日に行われる。道真が身の憂いを祓うために雛形を作って祈ったという故事に倣った「雛形神事」と、拝殿前で大釜に湯を沸かし、巫女が神楽を舞った後、最初の湯を神前に供え、残りの湯を笹の葉の束で振りまく「御湯立神事」が執り行われる。

付近には、稲爪神社がある。

【ご利益】
所願成就、学問・学業成就、厄祓い、リフレッシュ
休天神社 - 明石の駅長との「一栄一落 是春秋」で知られる、座って休んだ「菅公踞石」
【関連記事】
菅公聖蹟二十五拝 - 菅原道真や、その大宰府への左遷途上の足跡にゆかりのある神社
兵庫県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、兵庫県に鎮座している神社の一覧
休天神社の御朱印