鳥取県南部町の「浅井11号墳」に、山陰地方最古の前方後円墳の可能性 - 現地説明会へ
鳥取県西伯郡南部町の浅井・宮前にある古墳「浅井11号墳」が古墳時代前期(3世紀末-4世紀初め)の前方後円墳で、山陰地方では最古級の可能性が高いことが、島根大法文学部考古学研究室などの調査で分かったと言います。2015年9月26日には午後1時から現地説明会があります。朝日新聞が報じています

浅井11号墳は標高約65メートルの山の頂上付近にあり、全長が約45メートル、後円部は直径約26メートル、高さ約3メートル。前方部の最大幅は12.4メートル、高さ1.4メートルとされています。通説では5世紀ころのものとされてきましたが、今回の調査で100年以上さかのぼる可能性が出てきたということでしょうか。

この古墳から出土したと伝えられる古鏡「尚方画文帯環状乳神獣鏡」は町の文化財に指定されており、中国の華中地方で製造され、5世紀に日本に輸入された舶載鏡であるとされてきました。

この前方後円墳を主墳として、周囲には30基近い円墳が連なっており、浅井古墳群(あざいこふんぐん)を形成しています。「浅井の古墳群と常夜灯」として、南部町の観光地の一つ。

今回の調査では、後円部には全長5.5メートル、幅0.8メートル以上の竪穴式石室があり、その構造や特徴などから古墳の築造時期を推定したと言います。どのような新発見で、時代がこれほど遡ったのか、現地説明会で詳しいことが聞けそうです。

【関連サイト】
島根大学法文学部考古学研究室の日常 - 2015年9月24日エントリー、現地説明会について