9月例祭の「谷地の舞楽」「谷地奴」「囃子屋台」、源義家ゆかりの古社
[住所]山形県西村山郡河北町谷地乙224
[電話]0237-72-2149

谷地八幡宮(やちはちまんぐう)は、山形県西村山郡河北町にある神社。近代社格では県社、現在は神社本庁の別表神社。主祭神は応神天皇(第十五代天皇)。「舞楽のあるお宮」がキャッチフレーズで、参拝すれば、御朱印を頂ける。

寛治5年(1091年)、鎮守府将軍・源義家が、神恩に感謝して石清水八幡宮から白鳥村(現 村山市白鳥近辺)に八幡神を勧請して祭祀を行ったのに始まると伝えられる。

天正年間(1573年-1592年)頃、谷地城主・白鳥長久が白鳥村から円福寺とともに現在地に遷し、鎮守とした。以降、別当職円福寺をはじめ門徒寺六寺坊により真言宗をもって奉仕した。

室町末期から江戸期を通じて、寒河江八幡宮溝延八幡宮とともに「寒河江荘三八幡」と称され、武家の崇敬を受けた。

宝永5年(1708年)2月、翌6年(1709年)3月、慶応2年(1866年)4月、それぞれ大火にあっており、社殿や古資料も多く焼失している。

明治期には神仏分離とともに郷社八幡神社と改称。明治初年に南小路にあった弁財天堂を合祀して、現在は本殿に市寸島比売命(いちきしまひめのみこと)を配祀する。

昭和15年(1940年)には「県社」に昇格。戦後、昭和34年(1959年)に神社本庁の別表神社に加列される際に現社号に改称した。

例大祭は9月敬老の日を含む3連休に合わせて、「谷地どんがまつり」と呼ばれる。奉納される「谷地の舞楽」は「林家舞楽」とも呼ばれ、国の重要無形民俗文化財に指定されている。

林家舞楽は大阪・四天王寺の楽人の流れをくむ神職・林家が一子相伝で伝承しているもので、宮中舞楽・四天王寺舞楽・南都楽所舞楽と並ぶ日本四大舞楽の一つ。林家の舞楽は平塩熊野神社にも平塩舞楽として伝わっている。

例大祭神輿渡御の露払いを務める谷地奴(やちやっこ)でも知られる。天明4年(1784年)にはすでに行われていた記録が残る。神輿渡御に供奉し、町内を巡演する囃子屋台も有名。現在は、例祭の3日目に「全国奴まつり」が行われる。

摂社に、若宮八幡神社(松橋西地区)がある他、境内社には八坂神社、天満宮、竈神社、雷神社、金山神社、稲荷神社がある。

【ご利益】
厄祓い、開運、身体壮健、技芸上達、財運、縁結びなど(公式HP<ご利益の記載はない>)
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谷地八幡宮の御朱印