「もみじ谷」の紅葉と室町期からの伝統「ひんここまつり」で有名な古社
[住所]岐阜県美濃市大矢田2596
[電話]0575-35-3660 - 美濃市観光協会

大矢田神社(おやだじんじゃ)は、岐阜県美濃市大矢田にある神社。近代社格では郷社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

一帯は、『古事記』に描かれた天若日子の葬儀の地。創建にも天若日子が関わる。境外摂社に天若日子を祀る喪山天神社がある。

創建は第七代孝霊天皇の時代。深山に悪竜が棲み付き、困った里人が喪山の天若日子廟所(現 喪山天神社)に加護を祈ったところ、建速須佐之男命を祀るよう夢告があった。

その通り勧請を行うと、建速須佐之男命が現れ、悪竜を退治してくれた。平和を取り戻した里人は、建速須佐之男命と天若日子命を祀る祠を建てた。

養老2年(716年)、泰澄大師は、この地(天王山)一帯を開基。天王山禅定寺号した。祠はその一部となり、牛頭天王として習合される。

禅定寺は7坊を有したが、弘治2年(1556年)に戦火で焼失。その後、極楽坊と常泉坊の2坊のみ再興された。

本殿は江戸時代初期の寛文12年(1672年)、拝殿は寛文11年(1671年)の再建であり、ともに国の重要文化財に指定されている。

明治3年(1870年)、神仏分離・廃仏毀釈により牛頭天王を建速須佐之男命に戻して奉祀、現社号に改称して極楽坊の社僧・真清氏が神官となる。

護摩堂・鐘楼・観音堂など仏教施設は廃されたが、唯一、享保8年(1723年)再建で、市の文化財に指定されている楼門(仁王門)が残された。

現在は、素戔嗚尊奉祀神社「全国清々会」に加盟している。

一帯の楓谷は「大矢田もみじ谷」として知られ、約3000本のヤマモミジの原生林があり、樹齢1000年以上の古木もある。全国的に知られる紅葉の名所で、毎年11月初旬が見頃。

昭和5年(1930年)、「楓谷のヤマモミジ樹林」として国の天然記念物に指定されている。また平成16年(2004年)、飛騨・美濃紅葉三十三選の一つに指定されている。

毎年2回(4月第2土曜日、11月23日)行われる「ひんここまつり」は、室町時代から伝わる祭り。

建速須佐之男命の八岐大蛇退治などの神話を農民にわかりやすく伝えるために、人形劇などで演じるものであり、県の重要無形民俗文化財に指定されている。

特に11月に行われる「ひんここまつり」は、もみじ狩り観光客の格好の観光スポットとなっている。

例祭は4月の「ひんここまつり」の翌日、4月第2日曜日。

【ご利益】
厄祓い、所願成就、身体壮健、リフレッシュなど
大矢田神社 - 「もみじ谷」の紅葉と室町期からの伝統「ひんここまつり」で有名な古社
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