紅葉の名所として知られる、山中で蛇毒に斃れたオオウスを祀る、三河国三宮
[住所]愛知県豊田市猿投町大城5
[電話]0565-45-1917

猿投神社(さなげじんじゃ)は、愛知県豊田市猿投町にある神社。参拝すれば、御朱印を頂ける。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 三河国 賀茂郡「狭投神社」に比定される式内社(小社)。三河国三宮で、近代社格では県社

三河国三霊山の一つである猿投山の麓にある本社と、山頂にある西宮、東宮を総称して猿投三社大明神と呼ぶ。山頂までは本社横より遊歩道が完備されており、ゆっくりと三社を巡ることができる。

紅葉でも有名で、例年11月中旬に見頃となる。山中にたたずむ猿投神社の神宮寺である東昌寺大悲殿前が特に美しいとされる紅葉の名所

『日本書紀』には、大碓命(おおうすのみこと)は父である第12代景行天皇に東征を命じられたが、これを恐れて逃亡したため美濃国に封じられたとある。

宝亀10年(779年)に編纂された縁起書によれば、大碓命は景行天皇52年に猿投山中で蛇毒のために42歳で死去し、山上に葬られたという。猿投山西峯にある西宮の背後に大碓命の墓、大碓命墓がある。

猿投山には、国の天然記念物に指定された球状花崗岩である「菊石」をはじめ、御船石、蛙岩、屏風岩、御鞍石など、伝説のある巨岩が多数存在する。

社伝によれば、第14代仲哀天皇元年に勅願により現在地に創建されたという。主祭神は大碓命。景行天皇と、主祭神の祖父に当たる第11代垂仁天皇を配祀する。

ただし、大碓命が主祭神とされたのは近世以降とされ、それ以前は猿田彦命吉備武彦命気入彦命、佐伯命(大碓命の兄・日本武尊の子)、頬那芸神、大伴武日命(日本武尊の東征に従軍)など諸説があったという。

『日本文徳天皇実録』の仁寿元年(851年)10月7日条に従五位下の神階を授けるとある。また、三河国の三宮とされたという。一宮は砥鹿神社、二宮は知立神社。建治元年(1175年)には最高位の正一位に達した。

明治5年(1872年)9月、県社に列格し、式内社「広沢神社」である広沢天神社などを合祀した。広沢天神社は後に旧地に復興した。

国幣小社への昇格が内定していたが、昇格される前に第二次世界大戦終戦により近代社格制度廃止となった。

古来より「左鎌」を奉納して祈願する習慣がある。

古老の伝によれば、双生児は一方が左利きであり、御祭神・大碓命は小碓命(日本武尊)と双生児であったので左利きであるとされ、大碓命が当地の開拓に使ったであろう左鎌が奉納されるようになったという。

現在では、左鎌をかたどった板が奉納されている。毎年10月、第2日曜とその前日の土曜の猿投まつりにおいて、県の無形民俗文化財に指定されている棒の手が披露・奉納される。

太刀 銘行安 附:兵庫鎖太刀拵、黒漆太刀 刀身無銘、樫鳥糸威鎧 大袖付、古文孝経 1帖 建久6年(1195年)奥書、本朝文粋 巻第二(1冊)、巻第十三残巻(1巻)、巻第十三残巻(1帖)、巻第十三零巻(1巻)、猿投神社漢籍 一括などが国の重要文化財に指定されている。

【ご利益】
災難除け、豊作、病気平癒、その他祈願成就、交通安全
猿投神社 - 紅葉の名所として知られる、山中で蛇毒に斃れたオオウスを祀る、三河国三宮
【関連記事】
紅葉の名所で知られる神社 - 特に有名な、10月下旬から11月にかけて行って得する神社一覧
三河国三霊山 - 愛知県豊田市・豊川市にある本宮山・猿投山・六所山の三つの山の総称
神社の創建年代 - 神代から、神武・神功・継体、そして昭和期まで、主な神社を順に並べた
愛知県の旧県社 | 府県社とは? - 旧県社(縣社)・旧府社、その都道府県の中で有力な神社
愛知県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、愛知県に鎮座している神社の一覧
猿投神社の御朱印