読み:だいほうじさんじゅうのとう
員数:1基
種別:建造物の部 近世以前/寺院
時代:室町前期 正慶2年(1333年)
重文:1899.04.05(明治32.04.05)
国宝:1953.03.31(昭和28.03.31)
都道府県:長野県
所在地:小県郡青木村大字当郷
所有者:大法寺
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大法寺の三重塔は、正慶2年(1333年)、鎌倉時代から南北朝時代に造営された。まさしく、鎌倉幕府崩壊の年にあたる。和様で、山腹に点在する伽藍の最も高い地点に位置する。

第二層の木組みの裏側に書かれた墨書から、この塔は大阪の天王寺と関係の深い技術者たちの手によって造られたと考えられている。

初重が特に大きいのが特徴で、これがこの塔の最も大きな特色であり、二重、三重で組物を三手先という一番正規な組み方としている。

初重だけは、少し簡単な二手先にしたので、その分だけ平面が大きくなっていて、形に変化がつき落ち着いた感じになっている。

このようなやり方はこの塔のほかは奈良の興福寺三重塔があるだけで、全国的にも極めて珍しいものと言える。
国宝「大法寺三重塔」(長野県小県郡青木村)