読み:せいはくじぶつでん
員数:1棟
種別:建造物の部 近世以前/寺院
時代:室町中期 応永22年(1415年)
重文:1907.08.28(明治40.08.28)
国宝:1955.06.22(昭和30.06.22)
都道府県:山梨県
所在地:山梨市三ケ所
所有者:清白寺
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清白寺の仏殿は、身舎(もや)組物の墨書銘によれば応永22年(1415年)の建立。入母屋造、檜皮葺小形の方三間裳階付形式で、大規模仏殿に用いられる意匠をそのまま小型化した建築。

県内では東光寺や最恩寺に中世禅宗様の仏殿が残り、いずれも関東禅宗様式に属する。その中でも傑作とされる。

唐様(禅宗様)建築の代表的遺構として知られ、「方三間裳階付仏殿」とも。同様の形式をもつものの中で最小規模にまとめられており、内部に文様彩色と丁寧な漆塗が施されている点は他に例がない。

鎌倉から室町時代は、貴族や武士の信仰を得て、各地に禅宗寺院が盛んに創立されたが、その後衰退したため、現存する遺構のうち室町中期までさかのぼるものは極めて少なく、禅宗仏殿の古い様式を伝える一例として価値が高い。
国宝「清白寺仏殿」(山梨県山梨市)