読み:いずもたいしゃほんでん
員数:1棟
種別:建造物の部 近世以前/神社
時代:江戸中期 延享元年(1744年)
重文:1900.04.07(明治33.04.07)
国宝:1952.03.29(昭和27.03.29)
都道府県:島根県
所在地:出雲市大社町大字杵築東
所有者:出雲大社
管理者:-

出雲大社の本殿は、玉垣、瑞垣(廻廊)、荒垣の三重の垣根に厳重に守護され、本殿内北西には御客座五神(天之御中主神高御産巣日神神産巣日神宇摩志阿斯訶備比古遅神天之常立神)が祀られている。

主祭神である大国主大神の御神座は本殿内北東にあり、正面である南側ではなく西側を向いている。天井には七つの雲の絵が描かれている。

現在の本殿は延享元年(1744年)に建てられたもの。

古来、社殿の高大さをもって名高かった。その高さが異常だったことを伝える史料や伝承が少なくなく、特に平安時代中期から鎌倉時代初期に至る200年間に、7度も倒壊したことが記録によって確かめられ、不安定な倒れやすい構造であったことは事実のようである。

宝治2年(1248年)の造営から慶長14年(1609年)の造営までは規模が縮小されたが、次の寛文7年(1667年)の造営では面目を一新して、社地を拡張し本殿の位置を少し変えるとともに、本殿の大きさも再び大きくなった。

現存本殿は、寛文度の規模と形式を踏襲している。どちらにしろ、現存のものでも十分に神社としては破格の大きさである。

本殿は、高さ8丈(およそ24メートル)、一辺3丈6尺(約10.9メートル)の正方形で床が高く、四周に縁をめぐらす。正面の向かって右の間に板扉を開き、左の間に蔀戸を吊るほかは三方とも板壁であって、扉の前には階段がある。

屋根は切妻造、檜皮葺で、破風にゆるい反りがあり、大棟の上に千木と堅魚木をおく。殿内中央には特別に太い柱があって、古来この柱は神聖視されてきた。内部はこの柱を通る左右の線で前後に分かれ、内殿が右奥に左を向いて安置されている。
国宝出雲大社本殿
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