読み:かすがたいしゃほんしゃ
員数:4棟
種別:建造物の部 近世以前/神社
時代:江戸末期 文久3年(1863年)
重文:1901.08.02(明治34.08.02)
国宝:1956.06.28(昭和31.06.28)
都道府県:奈良県
所在地:奈良市春日野町
所有者:春日大社
管理者:-

春日大社の本殿は、参道を上り詰めた所に姿を現す室町時代建造の南門、および桃山時代の回廊、その中のさらに奥、中門と御廊によって囲まれた内側に四棟並んで鎮座している。

正面向かって右から武甕槌命を祀る第一殿、経津主命を祀る第二殿、天児屋根命を祀る第三殿、そして比売神を祀る第四殿となっている。

国宝に指定されているのはこれら四棟と、それぞれの社殿を連結する脇塀。また内鳥居と、本殿の背後を取り囲む透塀および瑞垣が、附けたりとして国宝指定を受けている。

四棟の本殿はいずれも一間社春日造、屋根は檜皮葺。春日造とは、切妻屋根の妻入で屋根がやや反り、前方に向拝と呼ばれる庇が付く形式の神社建築。

現存するものは江戸末期、文久3年(1863年)建立。国宝建造物としては比較的新しいが、これは、20年ごとに行われる式年造替によるもの。

2015年から2016年にかけて、60回目の造替が行われており、数々の奉祝行事が行われている。創建からほとんど定期的に行われた造替により、江戸末期の建造物とはいえ、古風を色濃く残すものとなっている。

春日大社は、世界文化遺産「古都奈良の文化財」の構成資産の一つ。
国宝春日大社
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