大笹原神社
読み:おおささはらじんじゃほんでん
員数:1棟
種別:建造物の部 近世以前/神社
時代:室町中期 応永21年(1414年)
重文:1901.08.02(明治34.08.02)
国宝:1961.04.27(昭和36.04.27)
都道府県:滋賀県
所在地:野洲市大篠原
所有者:大笹原神社
管理者:-

大笹原神社の本殿は、現存する棟札から、応永21年(1414年)の建立である。三間社入母屋造、檜皮葺。

三間四方で自然石積の基壇上に建つ。内部は外陣・内陣・内々陣に区画され、正面に一間の向拝を設ける。

四周に縁がつき、外陣廻りの縁は一段低くつくられている。この平面形式は滋賀県に中世の遺構が多い前室付きの流造本殿と同じ形式である。

蟇股、脇障子、欄間などに時代の特徴をよく現したたくみな彫刻がもちいられ、中世神社建築の中でも特に優れた意匠をもつ。

屋根を入母屋造りとした点や、要所に施された華麗な彫刻類及び木組みなどに仏堂的用素が多く取り入れられている。

小規模な神社本殿であるが、細部手法が特に優秀で、当時の東山建築文化の粋を極め、中世の神社建築としてもっとも傑作の一つである。
国宝「大笹原神社本殿」(滋賀県野洲市)
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